人生100年時代に必須の「お金のPDCA」とは?

お金の価値観,冨田和成
(画像=THE21オンライン)

フリマ市場の活況やシェアリングビジネスなど、新しいお金の価値観が次々に生まれてきている。これまでとは違う価値観の中でお金を稼ぐための、新しい「お金のリテラシー」とは。現代の金融メディアの最前線で発信を続けるZUU代表取締役、冨田和成氏に話をうかがった。

「時間の切り売り」からお金で時間を買う時代に

ベストセラー『鬼速PDCA』の著者であり、金融メディア「ZUU online」を運営する[株]ZUU代表取締役の冨田和成氏。日本・アジアから金融業界を見てきた冨田氏は、昨今のお金を取り巻く状況について、「変化のスピードの速さ」を指摘する。

「近年、時代の変化のスピードが以前に比べてとても速い。それによって、新しい価値観が次々に生まれてきています。

その一つが中古市場。中古市場の拡大で、“なるべく高く売れるものを買って、なるべく高く売る”という新しい価値観が生まれた。『メルカリ』などフリマ市場の活況も、中古市場の拡大を後押ししています。

“自分の持っているものを貸して稼ぐ”というシェアリングビジネスもその一つ。部分的に所有しながら細かく稼いで利回りを得る仕組みは、様々な分野で見られる新しい価値観です」

また、「時間とお金」の概念も変わってきている。企業で働くビジネスパーソンは、「自分の時間」を会社に売って、「お金(給料)」を得ている。しかし、これからは「お金で時間を買う」時代になると言う。

「今の会社員は自分の時間を切り売りしている状態。しかし、それで稼ぐには限界があります。ですから、『自分の時間』をどう使えば最大のリターンが得られるのかを考えるべきです。そのためには、やるべきこととそうではないことを明確にして、本当に必要な仕事、稼げる仕事のみにフォーカスする必要がある。

場合によっては、“時間をアウトソースする”という発想も必要になります。つまり、お金を使ってでも、仕事の一部や家事を他人に任せたほうがリターンを最大化できるのなら、むしろコストをかけるべきこともあるでしょう。ただし、そのためには、自分のお金を自分でコントロールする能力が、あらゆる人に不可欠となります」