失敗してもPDCAを回し続けよう
人的投資の中でも、とりわけ身につけておくべきなのが、「知識・スキル」のうち、「コミュニケーションスキル」「金融知識・スキル」「PDCA力」という。中でもPDCA力は、お金をコントロールするうえでも非常に効果的。PDCAをうまく活用するにはどうすればいいのか。
「目標(ゴール)をしっかりと設定して、それに向かってPDCAを回していくことです。
まず、『P/Lan(計画)』を立てるためにゴールを設定します。ゴールは、『老後資金を貯める』などの漠然としたものではダメ。『15年後までに、年金以外に自由に使えるお金として1000万円貯める』などと設定します。もしゴールを細かく設定できなければ、ゴールへの方向性だけ定めて、中間目標を立てて、まずはそこを目指すのでもOK。
そこで見えてきたギャップを埋めるために、『住宅ローンを10年後までに完済する』など、課題と解決策を細かく考え、優先順位をつけて『Do(実行)』する。そして、細かいタスクを実行していると、状況に応じて変化が訪れます。今度はそれを『Check(検証)』して、『Adjust(調整)』し、次の『P/Lan』や『Do』につなげる。
PDCAは継続させることが重要です。最初の『Do』でうまくいかなくても、検証・調整してPDCAを回し続けることで、着実に前に進んでいくことができます」
冨田和成(とみた・かずまさ)[株]ZUU代表取締役
1982年、神奈川県生まれ。一橋大学卒業後、野村證券[株]入社。支店営業にて数々の会社史上最年少記録を樹立し、本社の超富裕層向けプライベートバンク部門に異動。ビジネススクール留学やタイでのASEAN地域経営戦略担当などを経て、2013年に[株]ZUUを創業。月間500万人を集める「ZUU online」をはじめとする複数のお金のメディアを運営。著書に、『稼ぐ人が実践しているお金のPDCA』(KADOKAWA)など。≪取材・構成:吉川ゆこ 写真撮影:長谷川博一≫(『THE21オンライン』2018年9月号より)
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