「素の自分」で営業するのは危険!
取引先の担当者との関係は友人とは違う。要はソリが合わないと感じる相手であっても、なんとなく苦手と思う相手であっても、お互いに会社の窓口として、うまくやっていかなければならない。
今回は顧客の窓口がどんな相手であっても、ストレスを溜めず良好な関係を築ける極意を紹介したい。
イヤな顧客に当たってしまったら…
昔から今と同じように「イヤな客」なんて、いくらでもいた。下手をすると「パワハラ」「セクハラ」という概念が希薄だった昔の方が多かったかもしれない。
そうした「イヤな客」に当たってしまった時の具体的な処し方を上司なり、先輩社員が伝授してくれたなら、それが理由で退職なんてことには至らなかったろうに、そうした際に適切なアドバイスもなく、1人悶々と悩み、退職を決意する若手営業パーソンがいるとしたら残念でならない。
そんな不幸を日本の営業から払拭するため、ここでその対処策を共有しておきたい。
営業とは「演じる」こと
まずは、最も重要な営業の本質から紹介しよう。
営業とは「演じる」ことである―――。
「公私」という言葉があるが、営業パーソンとしてのあなたは「公」としてのあなたなので、生まれ持った本来の「私的」な部分の性格やキャラクターとは分けて対応すべきなのだ。
つまり、どんなにイヤな相手であっても、それは某社の営業パーソンを演じている役柄に対して相手がイヤな対応をしているだけで、「私的」な部分のあなたを責めているのではない。
少なくともこの「区別」が絶対に必要で、ここがスタートラインだ。