iDeCoは、任意で加入できる私的年金制度。利用者の数は、平成30年12月時点で約100万人にも上ります。雑誌やテレビでも頻繁に特集されていますし、「老後の安心のために始めたい」と考えている人も多いのでは?iDeCo加入時に押さえるポイントは、手数料と商品数です。おすすめ金融機関をFPの筆者が解説します。

iDeCoは手数料が安く商品が多い金融機関がおすすめ

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(画像=PIXTA)

iDeCoに加入するためには、取扱金融機関にiDeCo専用の口座を開設する必要があります。金融機関は自分で選ぶ必要がありますが、iDeCoを取り扱っている金融機関は約160もあります。どこが自分にあっているのか迷ってしまいますよね。

「iDeCoに加入しよう」と思ったら、手数料が安く、商品数が豊富な金融機関を選ぶのがポイントです。

iDeCo口座には手数料がつきもの

iDeCo口座は、加入時と加入期間中に手数料が必要です。その他にも手続きの際に手数料がかかる場合があります。手数料は毎月の掛金から支払うことになりますので、金融機関によってどのくらい違うか比較しましょう。

分散投資のためにも商品数は豊富な方が良い

また、金融商品は自分で選んで運用を開始します。金融商品には、積み立てた元本が保証されている定期預金や保険の他に、投資信託のような価値が増えることも減ることもある商品があります。

運用期間中は、投資対象の資産価格に影響を与えるさまざまな要因が考えられます。積極運用・安定運用などの運用方針、運用商品の種類、投資する地域などを複数に分散しましょう。

iDeCo取扱金融機関を手数料の安い順に比較

iDeCoの取扱金融機関の中でも手数料の安いところをご紹介します。

イオン銀行

イオン銀行の口座管理料は銀行の中では唯一、無条件で無料です。イオン銀行は受付金融機関で、運営管理機関はみずほ銀行です。投資信託は23本の中から選べますし、ロボアドバイザーによる提案もしてもらえます。

野村證券

資産残高が100万円以上あるいは掛金が1万円以上で口座管理料が無料になります。金融機関に支払うその他の手数料も無料で、投資信託は26本の中から選べます。問い合わせ窓口とWEBサポートでは高い外部評価を獲得しています。

楽天証券

口座管理料は無料です。その他の手数料は、加入時の初回手数料、給付を受ける時の給付事務手数料、他金融機関からの変更時手数料、限度額を超えて拠出されたり加入資格のない月に拠出された掛金を還付する時の手数料、運用指図者となる場合の口座管理手数料が無料になっています。投資信託は31本と豊富にそろっています。証券資産と年金資産が楽天証券のウェブページから一つのIDで管理できるので便利です。

マネックス証券

口座管理料は無料です。24本の投資信託の中から選ぶことができますし、ロボアドバイザーによって運用に関する考え方に合った銘柄の組み合わせを提案してもらえます。

SBI証券

毎月の口座管理料は無料です。2018年11月から「オリジナルプラン」と「セレクトプラン」を選ぶことになりました。取り扱い投資信託は、従来からあるオリジナルプランが37本、セレクトプランは36本です。「SBI-iDeCoロボ」を使うと、iDeCoロボ対象銘柄からニーズにあった商品を提案してもらえます。

著者がおすすめする金融機関

iDeCo口座を開設する金融機関を選ぶ時にもう一つ気を付けたいことがあります。それは、信託報酬です。投資信託は資産の運用をプロにまかせます。ですので、取扱金融機関に支払う手数料とは別に投資信託ごとに「信託報酬」という手数料がかかるのです。この信託報酬は、運用期間中はずっと発生するので、こちらも確認して商品を選びましょう。

通常の手数料、商品ラインナップ、信託報酬を総合的に見た上で、私がおすすめするのは、SBI証券、楽天証券です。SBI証券は、口座管理料が安く信託報酬の低い投資信託が選べますし、楽天証券は、ロボアドバイザーのある幅広いラインナップが揃いますよ。

iDeCoで気軽に節税しよう

iDeCoの掛金は全額が所得控除の対象になります。しかも、所得控除を受けるための手続きに手間はかかりません。毎年10月下旬に「小規模企業共済等掛金払込証明書」が届きますので、それを会社に持っていくだけです。iDeCoの積立投資で気軽に節税しながら資産を増やしましょう。

文・藤原洋子(ファイナンシャルプランナー)/fuelle

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