女性富裕層の世界#08
(画像=AndreyCherkasov,Shutterstock.com/ZUU online)

本特集では、年収2000万円以上の女性を「女性富裕層」と定義し、謎めいたその実態を追ってきた。

「Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)」副編集長で、数多くの女性富裕層とも交流のある谷本有香さんへのインタビューで見えてきたのは「セルフメイドウーマン」の存在。自力でビジネスをつくり、稼ぐ力を身に付けてきた彼女たちは今、どのような人間関係に身を置き、どのようなパートナーを選んでいるのだろうか?(取材・藤堂真衣/写真・森口新太郎)

女性富裕層の世界#08
(写真=森口新太郎)
谷本有香(たにもと ゆか)さん
証券会社、Bloomberg TVでの金融経済アンカーを経験後、MBAを取得。日経CNBCキャスターおよび同社初の女性コメンテーターを経て、2011年よりフリーのジャーナリストに。3000人を超える世界のVIPにインタビューした実績をもつ。2016年より「Forbes JAPAN」副編集長に就任。同年に跡見学園女子大学兼任講師に就任。著書に『世界のトップリーダーに学ぶ一流の「偏愛」力』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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なぜ「ガツガツ」していると真の富裕層にはなれないのか?

重視するのは「ここちよい」人間関係

──女性富裕層の方が交友関係について意識されていることはあるのでしょうか?

できる人になればなるほど「気持ちいい」人たちと付き合うという条件をつけていますね。どういうことかというと、おそらく独立・起業する前やガツガツとお仕事を頑張っていた時代には「自分に利のある人」を選んでいたと思います。

──メリットのある人と付き合っていた、ということですね。

自分を引き上げてくれるとか、事業をスケールできそうとか、社会にインパクトを与えられそうとか。そういった基準で付き合う相手を選んでいたと思います。

ですが、成功すると彼女たちの価値基準は「時間」へと移っていくんです。誰にとっても共通で公平な資産である「時間」をいかに活用するか……。友人と会うときには、ビジネスの話をいっさい抜きにして一番気持ちのよい人と付き合うようになるのではないでしょうか。

──お互いの貴重な時間を尊重しあうんですね。