アンビスホールディングス ZUU online Members
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【目次】
①アンビスホールディングスIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【10/3更新】 ※一部有料会員限定
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【10/3更新】 ※有料会員限定

会社名
株式会社アンビスホールディングス
コード
7071
市場
JASDAQスタンダード
業種
サービス業
売買単位
100株
代表者名
代表取締役 柴原 慶一 /1964年生
本店所在地
東京都中央区八重洲一丁目9番8号
設立年
2016年
従業員数
20人 (2019/07/31現在)(平均36.2歳、年収542万円)、連結529人
事業内容
住宅型有料老人ホームなど「医心館」施設内における訪問看護、訪問介護、居宅介護支援および障害者支援などの各種サービスの提供と施設運営による「医療施設型ホスピス」事業
URL
https://www.amvis.co.jp/
株主数
2人 (目論見書より)
資本金
40,000,000円 (2019/09/03現在)
上場時発行済み株数
11,000,000株(別に潜在株式464,800株)
公開株数
1,265,000株(公募1,000,000株、売り出し100,000株、オーバーアロットメント165,000株)
調達資金使途
新規施設開設、採用費、システム費、借入金の返済
連結会社
1社
スケジュール
仮条件決定:2019/09/18→2,610~2,800円に決定
ブックビルディング期間:2019/09/20 - 09/27
公開価格決定:2019/09/30→2,800円に決定
申込期間:2019/10/01 - 10/04
払込期日:2019/10/08
上場日:2019/10/09→初値4,260円
シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
主幹事証券:野村證券
引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
大株主
(株)IDEA,Inc 7,000,000株 66.89%
柴原慶一 3,000,000株 28.67%
三橋秀一 40,000株 0.38%
前田早知子 30,000株 0.29%
鈴木しのぶ 30,000株 0.29%
西久保千賀 24,000株 0.23%
荒井亮二 20,000株 0.19%
吉村政二郎 20,000株 0.19%
瀧上真悟 20,000株 0.19%
渡邉裕之 20,000株 0.19%
山口真吾 20,000株 0.19%
八島美奈子 20,000株 0.19%
業績動向(単位:百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益
2017/9 連結実績 1,862 217 199 126
2018/9 連結実績 3,104 427 411 287
2019/6 連結3Q累計実績 3,710 600 575 411
ロックアップ情報
株式会社IDEA,Inc、柴原慶一、前田早知子、鈴木しのぶ、西久保千賀は上場後90日目の2020年1月6日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
調達額(公開株数×公開価格)
35億4200万円(1,265,000株×2,800円)
潜在株数(ストックオプション)
464,800株
ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
アンビスホールディングス<7071>は、医療施設型ホスピス「医心館」を全国1都9県に19施設展開する企業グループである。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

三重県桑名市に2013年9月に株式会社アンビスが設立された後、2016年10月に持ち株会社である株式会社アンビスホールディングスを東京都中央区に設立し、現在に至っている。

尚、創業者である柴原慶一社長は、生命科学分野の研究者として約20年のキャリアも有する医師である。


■事業内容詳細
同社グループは、医療施設型ホスピス「医心館」において、訪問看護、訪問介護、居宅介護施設などの各種サービスを提供している。

主にがんの末期状態の患者、特定疾患等の難治性の患者に対し、退院後の行き先を提供している。看護師の人員体制を強固にすることで、終末期の療養において充実した看護ケアの提供が特徴である。

また原則として医師、薬剤師や介護支援専門員(ケアマネージャー)を外部化することで、事業の透明性と公正性を担保している。


●出店地域と施設数
「医心館」の開設数は下記で推移している。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

「医心館」の出店は、集中的な出店による事業効率性を求める「都市型モデル」での大都市部(首都圏等)でのドミナント戦略と、地方都市において他社に先行して出店して先行者利益獲得を行う「地方都市モデル」による高シェア戦略の、両者をバランスさせ出店している。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

これまで年間1~5施設を開設しているが、今期は7月までに既に5施設を開設済みである。

「医心館」の新設が継続しており、入居者数及び看取り数も増加している。これまで累計2,236名が入居し、1,333名の看取りがなされている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■収益構造
医心館の収益は下記の4者から構成されている。

・医療保険報酬
・介護保険報酬
・その他保険報酬
・ホテルコスト収益(家賃、食費、水道光熱費、管理費等)

医心館は医療依存度の高い患者等に特化した施設のため、有料老人ホーム等とは異なり介護保険報酬に加えて医療保険報酬の受領も可能であり、安定的な事業運営がなされている。そしてホテルコストをその地域での低価格に設定し、入居者の経済的な負担を軽減することで、費用面から入居希望者が入居できない事態を回避している。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■今後について
現在は高齢者、重度障害者を入居対象としているが、今後は重症心身障害児、医療的ケア児の入居対応も開始予定である。

既に2019年7月から「医心館 東戸塚」内において、重症心身障害児への支援事業を開始している。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■業績推移
2017年9月期 売上高19億円、経常利益2.0億円、当期純利益1.3億円
2018年9月期 売上高31億円、経常利益4.1億円、当期純利益2.9億円
2019年9月期(予想) 売上高52億円、経常利益7.5億円、当期純利益5.5億円

持ち株会社の設立は2016年10月のため、第1期は2017年9月期である。

増収増益が続き、今期(2019年9月期)は売上高50億円超を予想している。Q3段階で売上高37億円、経常利益5.8億円であり、通期予想達成に向けた進捗は順調である。


■財務状況
2018年9月期末時点で、資産合計33億円に対し純資産合計4.7億円、自己資本比率14%となっている。

借入金14億円、リース債務8.5億円に対し、現預金4.9億円、建物及び構築物・リース資産などの有形固定資産17億円。借入金及びリースにて新規出店資金を確保して出店を継続中である。2019年6月末時点では、有形固定資産39億円にまで拡大している(借入金20億円、リース債務23億円)。


■資金使途
IPOにより29億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。

・医心館の新規施設開設資金 15億円
・事業拡大にともなう従業員採用費用 2.8億円
・各種業務システム整備費等 2.0億円
・長期債務の返済 8.0億円

調達資金の半数以上は医心館の開設資金に充当される。


■株主状況
筆頭株主の株式会社IDEA,Incは柴原社長の資産管理会社で株主シェア67%。第2位株主は柴原社長の同29%。柴原社長の関係先により株主シェア96%を有しており、安定的な株主構成となっている。

個人中心の株主構成であり、金融機関やVC等の株主参入はない。


■まとめ