【目次】
①ランディックスIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【12/9更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【12/4更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 株式会社ランディックス
- コード
- 2981
- 市場
- マザーズ
- 業種
- 不動産業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 代表取締役社長 岡田和也 /1969年生
- 会社住所
- 東京都世田谷区新町3-22-2
- 設立年
- 2001年
- 社員数
- 42人(2019年09月30日現在)
- 事業内容
- 富裕層顧客を中心とした不動産売買、仲介、注文住宅マッチングサー ビスの提供及び自社ポータルサイト「sumuzu」の運営
- URL
- https://landix.jp/
- 資本金
- 136,498,000円 (2019年11月15日現在)
- 上場時発行済み株数
- 2,734,693株
- 公開株数
- 650,000株
- 連結会社
- 1社
- スケジュール
- 仮条件決定:2019/12/03→1,530~1,630円に決定
- ブックビルディング期間:2019/12/04 - 12/10
- 公開価格決定:2019/12/11→1,630円に決定
- 申込期間:2019/12/12 - 12/17
- 上場日:2019/12/19→初値3,660円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:大和証券
- 引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:みずほ証券
- 引受証券:楽天証券 (楽天証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:岡三証券 (岡三証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:岩井コスモ証券
- 引受証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
- 大株主
- 岡田和也 60.70%
- MJ・R(同) 20.10%
- 岡田英利子 4.82%
- 岡田光盛 4.82%
- 渡邉光章 1.41%
- 古室健 1.41%
- 小野雅之 1.41%
- 宇野康秀 1.21%
- 岡田純子 0.80%
- 中山周一郎 0.76%
- 業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産 - 2017/03 単体実績
725,750 346,610 236,215 1,915,909 - 2018/03 連結実績
5,581,200 664,429 436,919 2,632,440 - 2019/03 連結実績
6,441,093 832,728 571,611 3,191,619 - 2019/09 第2四半期連結実績
4,948,759 730,279 500,108 3,654,372 - ロックアップ情報
- 指定された株主は上場後90日目の2020年3月17日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 10億5950万0000円(650,000株×1,630円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 153,000株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- 株式会社ランディックス<2981>は主に富裕層向けに、不動産の販売やオーダーメイド住宅のマッチングサービスなどを提供する企業である。また自社サービスのポータルサイト「sumuzu」の運営を行っている。
■事業内容詳細
同社は主に富裕層を対象に不動産の売買・仲介サービスや、顧客と建築業者等とのマッチングサービスを提供している。またITを活用した顧客へのサービスとして、自社サイト「sumuzu」を運営しており、サイト上で顧客に対して建築業者のマッチングサービスや不動産に係る情報提供等を行っている。
主に平均年収1000万円超の占める割合が多い東京城南エリア(世田谷区、目黒区、渋谷区、港区、品川区、大田区)をターゲットエリアとし、オーダーメイド住宅に特化したメディア「sumuzu」は2019年1月から9月の間にユニークユーザー数(約1カ月間にサイトを訪問したユーザー数)が約260%増加している。
●オーダーメイド住宅建築のワンストップサービスを提供
土地購入希望の顧客がオーダーメイドでの住宅建築を検討する際に、同社では営業員によるアレンジに加えて、自社サイト「sumuzu」において、外観デザインや内装デザイン、坪単価情報などの条件を選ぶことで、建築デザイナーなどがリストアップされるサービスを提供している。
土地購入からオーダーメイド住宅建築までをワンストップで提供することで、同社は土地購入及び住宅提供に係る、両者の手数料受領に繋げている。
●リピート・紹介による成約が約半数を占める
同社は主に富裕層を対象として不動産の売買及びオーダーメイド住宅のマッチングサービスを提供している。富裕層は短期間に複数回の不動産取引を行う傾向にあり、2019年9月末時点での同社累計顧客データ数は約9,700件を超えている。本データを有効活用することで、迅速かつ適切な不動産の仕入れ価格等の提示や、適切なタイミングでの販売アプローチが可能である。
またスピーディーに適切な不動産価格を提示することで、ハウスメーカーや建築事業者とも良好な関係を構築している。
上記を背景に同社の2019年3月期の集客経路は、建築業者からの紹介22%、既存顧客などからの紹介11%、過去の成約顧客の保有不動産売却9%、過去の成約顧客による再購入3.5%で合計46%となり、約半数が紹介・リピートである。
●透明性の高い情報提供による効率的な営業活動
同社では顧客が営業担当者と直接コンタクトせずに購入の意思決定ができるよう、「sumuzu」を通じて物件の詳細場所・建築プランのサンプル・相場情報の提供など、詳細な情報提供を行っている。
営業員による労働集約型の営業ではなく、顧客自身が安心かつスピーディーに意思決定ができるシステムを拡張することで、収益性を高めている。
■業績推移
2017年3月期 売上高7.3億円、経常利益3.5億円、当期純利益2.4億円
2018年3月期 売上高56億円、経常利益6.6億円、当期純利益4.4億円
2019年3月期 売上高64億円、経常利益8.3億円、当期純利益5.7億円
2020年3月期(予想) 売上高78億円、経常利益9.4億円、当期純利益6.5億円
※2018年3月期より連結決算
2018年3月期の連結決算開始以降、富裕層の旺盛な住宅取得意欲を背景に増収増益が続く予想である。
2019年3月期売上高64億円の内訳は、商品売上(不動産販売)56億円、仲介・販売手数料7.5億円であり、不動産販売が売上高の大半を占めている。
2020年3月期は、Q2(累計)で売上高49億円、経常利益7.3億円となっており、通期予想達成に向けた進捗は順調である。
■財務状況
2019年3月期末時点で、資産合計68億円に対し純資産合計32億円、自己資本比率47%である。
借入金31億円に対し現預金26億円、たな卸資産(不動産)29億円となっている。
不動産の仕入れを行う企業としては、比較的厚めの自己資本を有している。
■資金使途
IPOにより6.2億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。
・「sumuzu」サービス基盤拡張のためのシステム開発 1.2億円
・物件の取得に伴う長期借入金の返済 4.2億円
調達資金の半数以上は長期借入金の返済に充てられる。
■株主構成
岡田社長が株主シェア61%を保有する筆頭株主である。また第2位株主(株式シェア20.1%)のMJ・R合同会社は役員等により総株主の議決権の過半数が有される会社である。
岡本社長及び役員等にて80%以上の株式シェアが有されており、安定的な株主構成となっている。
尚、個人中心の株主構成でありファンドや事業会社の株主参入はない。
■まとめ