クルマを購入するときに気になるのが燃費だろう。今回は株式会社イードが公表している「e燃費アワード2018-2019」のランキングを参照に、「総合」「ガソリン」「ディーゼル」「ハイブリッド」「輸入車の」5つのカテゴリーで上位5車を紹介。プリウス、アクア、シャトルetc.首位はどのクルマなのだろうか。

まずはカタログ燃費と実燃費の違いを把握

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(画像=トヨタ自動車)

カタログに記載される燃費表示は、1991年に登場した「10・15モード」が使われていたのだが、より実際の走行に近づけた燃費の測定方法として、2013年3月からは「JC08モード」が使われてきている。

ちなみに2017年頃からは新たな世界的な燃費基準の「WLTCモード」が使われており、2018年10月からは表示が義務化されていて、メーカーによっては「JC08モード」と「WLTCモード」を併記している。

各メーカーが公表しているカタログ年譜は、実燃費に近づいたとはいえまだ乖離している部分も多い。そこでこのランキングでは、株式会社イードが公表している「e燃費」を元に実燃費の参考とした。「e燃費」とは、自分のクルマの燃費をパソコンやスマホで登録し、オンラインで燃費を管理するサービスのこと。

「e燃費」では実燃費がカタログ燃費にどれくらい達成しているのかをランキング形式で表彰する「e燃費アワード2018-2019」というのを部門ごとに発表しているのでさっそく見ていこう。

総合部門TOP5――3年連続1位はトヨタ「プリウス」

順位 車種名 排気量 T/M 駆動
方式
JC08燃費
(km/L)
JC08達成率 e燃費
(km/L)
1 プリウス
(ハイブリッド)
1800cc CVT FF 40.8 60.0% 24.5
2 アクア
(ハイブリッド)
1500cc CVT FF 38.0 62.6% 23.8
3 ヴィッツ
(ハイブリッド)
1500cc CVT FF 34.4 67.4% 23.2
4 アルト 660cc CVT FF 37.0 61.6% 22.8
5 シャトル 
(ハイブリッド) 
1500cc AT FF 32.4 69.4% 22.5

総合部門は現行販売されている車種のみを対象にしていて、プラグインハイブリッド車は除外している。1位だったのはトヨタ「プリウス」で、3年連続の受賞となった。当然だがハイブリッド部門でも1位で高い実燃費性能を証明している。

2位は「アクア」、3位は「ヴィッツ」と1位から3位まではトヨタのハイブリッド車が独占。4位には軽自動車のスズキ「アルト」がランクイン。「JC08モード」の達成率はどれも60%台だった。

トップ10台のうち8台はハイブリッド車で、前回のランキングよりもさらにハイブリッド車が占有率をあげているのがわかる。

ガソリン車部門TOP5――僅差で三菱「ミラージュ」が1位

順位 車種名 排気量 T/M 駆動
方式
JC08燃費
(km/L)
JC08達成率 e燃費
(km/L)
1 ミラージュ 1000cc CVT FF 27.2 69.1% 18.8
2 シャトル 1500cc CVT FF 21.8 84.4% 18.4
3 up! 1000cc AMT FF 22.0 81.8% 18.0
4 スイフト 1200cc CVT FF 24.0 73.8% 17.7
5 ポロ 1400cc DCT FF 21.3 79.8% 17.0

ガソリン車部門は2018年3月から2019年2月に販売された、純粋なガソリン車のみを対象にしている。1位だったのは三菱「ミラージュ」。スズキ「スイフト」やホンダ「フィット」が長年上位を独占していたものの、今回ではランクを下げた。

2位はホンダ「シャトル」、3位にはフォルクスワーゲン「up!」が入り、前回同様に輸入車ではトップ燃費を記録している。5位には同じくフォルクスワーゲンの「ポロ」が入った。

「JC08モード」の達成率は60~80%台とバラツキがあり、ホンダやフォルクスワーゲンは実燃費との乖離が少ない傾向がある。

ディーゼル車部門TOP5――マツダとプジョーが強い

順位 車種名 排気量 T/M 駆動
方式
JC08燃費
(km/L)
JC08達成率 e燃費
(km/L)
1 デミオ 1500cc AT FF 26.4 71.6% 18.9
2 308 1600cc AT FF 21.0 83.8% 17.6
3 308 SW 1600cc AT FF 21.0 82.4% 17.3
4 アクセラスポーツ 1600cc AT FF 21.6 80.1% 17.3
5 クラブマン 2000cc AT FF 22.7 76.2% 17.3

ディーゼル車部門は現行販売されているディーゼルエンジン車のみを対象にしたもので、1位だったのはマツダ「デミオ」だった。「デミオ」は」5年連続で1位に輝き、2位以下には1km/L以上の差をつけるなど不動の地位を築いている。

2位はプジョー「308」、3位はプジョー「308 SW」がそろってランクイン。4位はマツダ「アクセラスポーツ」が入り、マツダのディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」の強さを証明した結果となった。

ハイブリッド車部門TOP5――上位はトヨタ車が独占

順位 車種名 排気量 T/M 駆動
方式
JC08燃費
(km/L)
JC08達成率 e燃費
(km/L)
1 プリウス 1800cc CVT FF 40.8 60.0% 24.5
2 アクア 1500cc CVT FF 38 62.6% 23.8
3 ヴィッツ 1500cc CVT FF 34.4 67.4% 23.2
4 カローラスポーツ 1800cc CVT FF 34.2 67.3% 23.0
5 シャトル 1500cc AT FF 32.4 69.4% 22.5

ハイブリッド車部門では現行販売されているハイブリッド車のみを対象にしていて、プラグインハイブリッド車は除外している。

1位に輝いたのは、総合部門でも1位だったトヨタ「プリウス」。2位はトヨタ「アクア」、3位はトヨタ「ヴィッツ」、4位はトヨタ「カローラスポーツ」と、トヨタ車が独占。

5位にホンダ「シャトル」が入り、上位10車種のうち、トヨタが6車種、ホンダ車が4車種とトヨタとホンダの独占状態だ。

輸入車部門TOP5――小排気量ガソリン車とクリーンディーゼルが強い

順位 車種名 排気量 T/M 駆動
方式
JC08燃費
(km/L)
JC08達成率 e燃費
(km/L)
1 up! 1000cc AMT FF 22.0 81.8% 18.0
2 308
(ディーゼル)
1600cc AT FF 21.0 83.8% 17.6
3 308 SW
(ディーゼル)
1600cc AT FF 21.0 82.4% 17.3
4 クラブマン 2000cc AT FF 22.7 76.2% 17.3
5 ポロ 1400cc DCT FF 21.3 79.8% 17.0

輸入車部門では現行販売されている輸入車のみを対象にしていて、海外専売車、並行輸入車は除外している。1位だったのは、ガソリン車部門でも3位に入ったフォルクスワーゲンの「up!」だった。

2位の「308」、3位の「308 SW」とプジョー勢がランクイン。この2台はディーゼル車部門でも2位、3位と健闘している。前回までは2位を守っていたボルボ「V40 D4」は7位まで後退した。

今後もハイブリッド車が優勢なのは変わらない

それぞれの部門でトップに輝いたのをまとめると、総合部門がトヨタ「プリウス」、ガゾリン車部門が三菱「ミラージュ」、ディーゼル車部門がマツダ「デミオ」、ハイブリッド車部門がトヨタ「プリウス」、輸入車部門がフォルクスワーゲン「up!」だった。

この集計後に、メーカー各社は新たなハイブリッド車をつぎつぎと誕生させているため、次回の総合ランキングではさらにハイブリッド車の占有率は高くなるだろう。

文・鈴木博之(フリーランスライター)/MONEY TIMES

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