【目次】
①️ヴィスIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【3/13更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【3/9更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 株式会社ヴィス
- コード
- 5071
- 市場
- マザーズ
- 業種
- 建設業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 代表取締役社長 中村 勇人 /1960年生
- 会社住所
- 大阪府大阪市北区梅田三丁目4番5号
- 設立年
- 1998年
- 社員数
- 186人(2020年1月31日現在)
- 事業内容
- オフィス空間の設計デザイン・施工を行うデザイナーズオフィス事業等
- URL
- https://vis-produce.com/
- 資本金
- 25,000,000円 (2020年2月19日現在)
- 上場時発行済み株数
- 8,152,300株
- 公開株数
- 1,950,000株
- 連結会社
- なし
- スケジュール
- 仮条件決定:2020/03/05→820~900円に決定
- ブックビルディング期間:2020/03/09 - 03/13
- 公開価格決定:2020/03/16→820円に決定
- 申込期間:2020/03/17 - 03/23
- 上場日:2020/03/25→初値754円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:大和証券
- 引受証券:みずほ証券
- 引受証券:三菱UFJモルガン・スタンレー証券
- 引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:エース証券
- 引受証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:マネックス証券 (マネックス証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:岩井コスモ証券
- 大株主
- (株)クレド 50.92%
- 中村勇人 40.68%
- 大滝仁実 2.26%
- 金谷智浩 2.26%
- ヴィス従業員持株会 1.68%
- 矢原裕一郎 0.06%
- 浜本亜実 0.06%
- 宇都宮則夫 0.06%
- 小川金郎 0.06%
- 村岡由隆 小倉麻美 下川和久 岡村雅和 高田順一 水原豊晃 正村佳弘 古川晃次 0.06%
- 業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産 - 2017/03 単体実績
5,861,240 525,026 359,956 1,056,484 - 2018/03 単体実績
7,173,174 654,056 451,128 1,435,435 - 2019/03 単体実績
8,670,125 914,561 626,042 1,970,113 - 2019/12 第3四半期単体実績
6,666,559 622,433 407,375 2,251,863 - ロックアップ情報
- 株式会社クレド、中村勇人、大滝仁実、金谷智浩、ヴィス従業員持株会は上場後90日目の2020年6月22日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 15億9900万0000円(1,950,000株×820円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 276,750株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- 株式会社ヴィス<5071>はオフィス空間の設計デザイン及び施工を行う、大阪に本社を置く企業である。
■事業内容詳細
同社はオフィス空間のデザイン提供を柱として、企業ロゴや会社案内といった印刷物等のグラフィックデザイン、企業のコーポレートサイトやリクルーティングサイトといったWebデザイン等も提供する、デザイナーズオフィス事業を展開している。
また新規事業としてVISビル事業の立ち上げを計画している。
●デザイナーズオフィス事業
デザイナーズオフィス事業では、顧客のオフィスの移転や改装ニーズに対し、オフィス空間の設計デザインから施工までをワンストップで提供している。
同社ではオフィス移転・改装に関する一連のタスクを専属のプロジェクトマネージャーが一元管理することで、顧客側で労力と時間を削減できるとともに、正確かつ迅速に顧客にあったプロジェクトの進行を可能としている。
また経営層に対するインタビュー、従業員へのヒアリングを基に職場環境の調査を行い、快適で効率性の高いオフィスを提供している。オフィス空間のデザインやレイアウトの提案、機能性・デザイン性を考慮した家具・什器の選定、インフラ整備といったサービスや、移転・改装に関わる計画・予算・スケジュールを管理し、プランニングから施工までを一連のサービスとして提供する。
またオフィスの設計デザインのみならず、企業案内などを手掛けるグラフィックデザイン、Webサイトの全ての工程をマネジメントするWEBデザインも手掛けている。
●VISビル事業
VISビル事業はスタートアップ企業向けのテナント賃貸やレンタルオフィス、テレワーカーやフリーランス向けへのコワーキングスペース提供サービスである。
同事業は現在準備中の事業であり、大阪市中央区に建物付き土地を取得済み。2019年12月に既存ビルの解体工事が終了し、2020年1月よりVISビルの建設工事を開始した。2021年3月期後半に建設工事及び各フロアの内装工事が完了し、入居者への賃貸を開始する予定である。
■デザイナーズオフィスの累計受注件数
同社のデザイナーズオフィスの累計受注件数は下記のように推移している。
近年は年間700から800件の受注を積み上げている。これまで5,000件を超えるデザイナーズオフィスの累計受注件数を積み上げており、独自のノウハウと高い企画力が同社の強みである。
■業績推移
2017年3月期 売上高59億円、経常利益5.3億円、当期尾純利益3.6億円
2018年3月期 売上高72億円、経常利益6.5億円、当期尾純利益4.5億円
2019年3月期 売上高87億円、経常利益9.1億円、当期尾純利益6.3億円
2020年3月期(予想) 売上高92億円、経常利益8.4億円、当期尾純利益5.4億円
オフィス需要の拡大を背景に着実に増収増益を重ねている。今期(2020年3月期)は増収が続く一方で、減益の予想である。尚、減益は社員増加による人件費増加や東京オフィス増床による地代家賃の増加などの販管費増加によるものであり、来期以降に対する投資と位置付けられている。
今期Q3時点で売上高67億円、経常利益6.2億円であり通期予想に対する進捗は順調である。
■財務状況
2019年3月期末時点で資産合計42億円に対し、純資産合計20億円、自己資本比率46%である。
借入金4.4億円に対し、現預金23億円を有しており、財務状況に対し特段の懸念事項はない。尚、2019年12月末時点では借入金は3.5億円、現預金21億円となっている。
キャッシュ・フロー計算書では、2018年3月期にVISビル事業開始に向けて有形固定資産の取得による支出▲10億円が計上されている。
また営業活動によるキャッシュ・フローは、2018年3月期+6.7億円、2019年3月期+8.8億円でプラスでの推移となっている。
■資金使途
IPOにより10億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。
・VISビル事業展開のためVISビルの建設費用等 5.8億円
・業務効率化のための業務関連システム導入費用 0.2億円
・長期借入金の返済 3.3億円
新規事業として既に着手した、VISビル事業のビル建設費用等に調達資金の半数以上が投じられる。
■株主構成
筆頭株主の株式会社クレド(株式シェア51%)は中村社長の資産管理会社である。また中村社長は個人で第2位株主(同41%)である。
中村社長の関連にて株式シェアの90%以上が保有されており、安定的な株主構成となっている。
■まとめ