【目次】
①️Macbee Planet IPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【3/18更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【3/13更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 株式会社Macbee Planet
- コード
- 7095
- 市場
- マザーズ
- 業種
- サービス業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 代表取締役社長 小嶋 雄介 /1984年生
- 会社住所
- 東京都渋谷区渋谷三丁目11番11号
- 設立年
- 2015年
- 社員数
- 47人(2020年1月31日現在)
- 事業内容
- データを活用したマーケティング分析サービスの提供
- URL
- https://macbee-planet.com/
- 資本金
- 8,800,000円 (2020年2月25日現在)
- 上場時発行済み株数
- 3,010,000株
- 公開株数
- 1,003,500株
- 連結会社
- なし
- スケジュール
- 仮条件決定:2020/03/10→1,830~1,990円に決定
- ブックビルディング期間:2020/03/12 - 03/18
- 公開価格決定:2020/03/19→1,830円に決定
- 申込期間:2020/03/24 - 03/27
- 上場日:2020/03/31→初値2,348円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:みずほ証券
- 引受証券:岩井コスモ証券
- 引受証券:エース証券
- 引受証券:極東証券
- 引受証券:東海東京証券
- 引受証券:マネックス証券 (マネックス証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:藍澤證券
- 引受証券:エイチ・エス証券
- 引受証券:東洋証券
- 引受証券:むさし証券
- 大株主
- MG(同) 49.72%
- 小嶋雄介 26.30%
- 松本将和 11.66%
- 長谷川正和 5.55%
- 浦矢秀行 3.24%
- 千葉知裕 0.72%
- 高原英実 0.51%
- 小嶋美穂 0.46%
- 前橋匠 0.36%
- 高松ちひろ 髙村佐知 0.26%
- 業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産 - 2017/04 単体実績
719,559 103,636 68,215 77,048 - 2018/04 単体実績
3,361,812 108,978 79,525 156,952 - 2019/04 単体実績
4,685,217 195,754 139,447 296,399 - 2019/10 第2四半期単体実績
3,643,196 324,681 220,812 517,211 - ロックアップ情報
- 長谷川正和は上場後90日目の2020年6月28日まで、小嶋雄介、松本将和、MG合同会社、浦矢秀行は上場後180日目の2020年9月26日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 18億3640万5000円(1,003,500株×1,830円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 280,500株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- 株式会社Macbee Planet<7095>はインターネットを活用したマーケティング支援サービスを提供する企業である。
■事業内容詳細
同社はインターネットを活用した販売促進、集客、知名度向上を目指す企業に対して、データ解析プラットフォーム「ハニカム」やWeb接客ツール「Robee」等を用いてWebマーケティングサービスを提供している
具体的には下記の2事業から構成されている。
・アナリティクスコンサルティング事業
・マーケティングテクノロジー事業
●アナリティクスコンサルティング事業
アナリティクスコンサルティング事業は、データ解析プラットフォームである「ハニカム」を活用する。複数のメディアに出稿しているWeb広告の一元管理を行い、同社が連携している多くのメディアからクライアントのマーケティング目標に合致した適切な出稿先を選定し、ランディングページ(LP:広告/メディアなどから飛び先となる顧客ページ)へ流入数を高めるとともに、顧客のマーケティング活動の戦略立案や運用支援を行う。
同社は成果に連動した報酬を顧客から受け取り、その一部を成果に連動してメディアに対し支払っている。
●マーケティングテクノロジー事業
マーケティングテクノロジー事業は、Web集客ツールである「Robee」を活用し、データ解析と機械学習により、消費者のLPへの流入経路、行動パターンを収集し、消費者行動を予測することで、成果につながるマーケティングサービスを提供している。
同社は「成果報酬型方式」では成果に連動した報酬を、また「サブスクリプション方式」では定額報酬を顧客から受け取り、成果につながる改善を行っている。
■サービスの特徴
同社は2015年8月の設立以来、顧客単価が高い美容業界と金融業界を中心に、Webマーケティング支援を行うことで成長を果たしてきた。その中で同社サービスの特徴は下記である。
・ユーザーのLTVを予測するデータ解析
継続的に収益が発生するビジネスでは、新規ユーザーの獲得コストはLTV(Life Time Value:顧客が生涯を通じて企業にもたらす利益を指し、1人のユーザー獲得にかけることができる費用を算出するための指標となる)を基に考えられる。同社はデータを解析し、ユーザーのLTVを予測するモデルを構築している。
・LTVが高いユーザーを成果報酬型で集客
解析データを基にLTVが高いユーザーを成果報酬型で集客し、高いROIを実現している。
今後は美容・金融業界で培ったLTVの予測技術、コンサルティング力を活かして、他業種への展開を行うことで成長を続ける計画である。
■2019年4月期の部門別及び相手先別売上
2019年4月期 売上高47億円
・アナリティクスコンサルティング事業 46億円
・マーケティングテクノロジー事業 0.8億円
アナリティクスコンサルティング事業が売上の殆どを計上する状態である。
また2019年4月期の主力取引先は下記である。
・SMBCコンシュマーファイナンス 7.0億円(割合15%)
・ランクアップ 4.8億円(同10%)
金融業界のSMBCコンシュマーファイナンス、化粧品販売を行うランクアップが主力取引先となっている。
尚、2020年4月期Q2では下記となっている。
・大広 6.0億円(割合17%)
・クオラス 4.5億円(同12%)
・SMBCコンシュマーファイナンス 4.0億円(同11%)
※大広、クオラスは広告代理店
今期Q2はサービス立ち上げ期のSBIネオモバイル証券との取引が一時的に増加したため、SBIグループとの取引が急増している(尚、SBIネオモバイル証券とは大広経由の取引)。
■業績推移
2017年4月期 売上高7.2億円、経常利益1.0億円、当期純利益0.7億円
2018年4月期 売上高34億円、経常利益1.1億円、当期純利益0.8億円
2019年4月期 売上高47億円、経常利益2.0億円、当期純利益1.4億円
2020年4月期(予想) 売上高64億円、経常利益3.2億円、当期純利益2.1億円
2015年8月に設立されており2016年4月期が設立第1期である。
2019年4月期は対年同期比で増収増益を果たし、当期純利益で1億円の大台に到達した。今期(2020年4月期)は経常利益3億円、当期純利益2億円の大台到達予定である。
今期はQ2時点で売上高36億円、経常利益3.2億円であり通期予想達成に向け進捗は順調である。
■財務状況
2019年4月期末時点で資産合計13億円に対し純資産合計3.0億円、自己資本比率22%である。
借入金3.3億円に対し現預金5.7億円を有しており、財務状況に対し特段の懸念事項はない。尚、流動資産合計13億円(現預金5.7億円と売掛金6.9億円などから構成)であり、資産の殆どが流動資産により構成されている。
■資金使途
IPOにより9.0億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。
・ソフトウェアの機能追加及び機能強化 2.2億円
・同社及び同社サービスの知名度向上及びプロダクト販売促進を目的とした広告宣伝活動費 1.0億円
・事業拡大に必要な人員確保の費用 2.7億円
・金融機関に対する返済資金 2.9億円
事業拡大に向けたソフトウェア投資や宣伝広告投資、人材投資に調達資金は充当される。
尚、公募株数370,000株に対し売出株数633,500株であり、売出株数の多いIPO案件である。
■株主構成
筆頭株主のMG合同会社(株式シェア50%)は松本取締役の資産管理会社。また松本取締役は個人で第3位株主(同12%)でもある。
また第2位株主(同26%)は小嶋社長。小嶋社長及び松本取締役の関係先で株式シェアの88%が有されており、安定的な株主構成である。
事業会社や金融機関等の株主参入はない。
尚、MG合同会社は保有1,452,000株のうち133,500株、小嶋社長は保有768,000株のうち200,000株、松本取締役は保有340,500株のうち300,000株を売出にて売却予定である。
■まとめ