コパ・コーポレーション ZUU online Members
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【目次】
①️コパ・コーポレーションIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【3/23更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【3/16更新】 ※有料会員限定

会社名
株式会社コパ・コーポレーション
コード
7689
市場
マザーズ
業種
卸売業
売買単位
100株
代表者名
代表取締役社長 吉村 泰助 /1968年生
会社住所
東京都渋谷区恵比寿南二丁目23番7号
設立年
1998年
社員数
29人(2020年1月31日現在)
事業内容
実演販売を利用した卸売業
URL
https://www.copa.co.jp/
資本金
12,000,000円 (2020年2月27日現在)
上場時発行済み株数
2,900,000株
公開株数
850,000株
連結会社
なし
スケジュール
仮条件決定:2020/03/12→2,350~2,600円に決定
ブックビルディング期間:2020/03/16 - 03/23
公開価格決定:2020/03/24
申込期間:2020/03/25 - 03/30
上場日:2020/04/02
シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
主幹事証券:野村證券
引受証券:大和証券
引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
引受証券:三菱UFJモルガン・スタンレー証券
引受証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
引受証券:東海東京証券
引受証券:マネックス証券 (マネックス証券の詳細記事はこちら)
引受証券:岡三にいがた証券
大株主
吉村泰助 56.47%
エンパワーフィールド(株) 27.45%
(株)チョイズ 7.84%
松下周平 3.92%
コパ・コーポレーション従業員持株会 2.35%
北田陽士 0.39%
木原祐貴 0.39%
後藤伊奈波 0.39%
村山祐介 0.39%
中島章吾 0.39%
業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産
2017/03 単体実績 
2,165,955 194,601 126,073 378,837
2018/03 単体実績 
2,503,148 265,073 187,660 566,497
2019/03 単体実績 
3,506,546 475,744 320,562 887,060
2019/12 第3四半期単体実績 
4,296,244 740,959 484,176 1,371,236
ロックアップ情報
吉村泰助、エンパワーフィールド株式会社、株式会社チョイズ、松下周平、北田陽士、木原祐貴、後藤伊奈波、村山祐介、中島章吾は上場後90日目の2020年6月30日まで、コパ・コーポレーション従業員持株会は上場後180日目の2020年9月28日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
調達額(公開株数×仮条件上限)
22億1000万0000円(850,000株×2,600円)
潜在株数(ストックオプション)
150,000株
ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
株式会社コパ・コーポレーション<7689>はTV通販など実演販売を軸とした生活用品などの販売を手掛ける企業である。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■事業内容詳細
同社は実演販売を軸に生活用品などを下記ルートで販売している。

・TV通販
・ベンダー販売
・インターネット販売
・セールスプロモーション
・デカモウ

●TV通販
TV通販番組や24時間テレビショッピングチャネルなどのTV通販番組で販売しており、TV通販番組運営会社に対し商品の卸売りを行う。同社の実演販売士がTV出演し番組を通して視聴者へ広く遡及できるため、広告宣伝効果が大きい。

●ベンダー販売
量販店において店頭で販売するため、量販店に対して商品を卸売りする。店頭で同社の実演販売士が実演販売を行うことや、同社の実演販売士が出演している販促用VTRを店頭で視聴できるようにしている。

●インターネット通販
Amazonなど、インターネット上の大手ECサイトなどで商品の販売を行うもの。

●セールスプロモーション
企業等からの依頼に基づき、プロモーション活動における展示会等のイベントや、講師としてセミナー等へ実演販売士を派遣することで報酬を得るもの。

●デモカウ
自社の直営店舗『デモカウ』(東京ソラマチに出店)及びECサイト『デモカウ』にて商品を販売するもの。実演販売店として同社実演販売士が店員として接客し、実演販売を行っている。


■同社の特徴
同社では実演販売の力を最大限に活かすため、独自の戦略である「3Dマーケティング販売戦略」を採用しており、戦略的な販売活動を行っている。

実演販売士がテレビの通販番組で商品を実演販売することで新たな需要を活性化させ、ベンダー販売、インターネット通販など顧客層も販売特性も違う販売チャネルへそれぞれシナジー効果を得ながら販売している。

また上記の機能を実演販売士が担うためには精度の高い教育が必須となるが、同社では実演販売士育成講座「売の極意塾」を開催している。最新の心理学や脳科学に基づき実演ノウハウや関連する法令知識を身に付けるとともに、実演口上に基づいた商品企画のできる実演販売士を継続的に排出する仕組みを整えている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■今後の取り組み、デモカウ事業強化
デモカウ事業においてはソラマチ店舗・ECサイト・SNSの公式アカウントなどの、あらゆる手段で消費者と接点を持つオムニチャンネル戦略を推進する。またソラマチ店舗とECサイト間の連携を強化することでBtoC事業の拡大を図る考え。

デモカウ事業の販売経路をよりシームレスに統合することで、顧客の利便性を向上させるとともに、ソラマチ店舗とECサイト間のシナジー効果により、それぞれが持つ特性をより効果的に生かすことができると考えている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■2019年3月期の販売チャネル別販売実績
2019年3月期 売上高35億円
・TV通販 13億円(割合38%)
・ベンダー販売 10億円(同27%)
・インターネット販売 9.2億円(同26%)
・セールスプロモーション 1.4億円(同4.0%)
・デモカウ 1.4億円(同4.0%)

TV通販が最も多い売上を占める状態である。またベンダー販売とインターネット販売が同等の売上規模となっている。

また2019年3月期の主な顧客別売上高は下記である。

・ジュピターショップチャンネル 4.8億円(割合14%)
・ロッピングライフ 4.4億円(同12%)
・楽天 4.0億円(同11%)
・アマゾンジャパン 3.5億円(同10%)
・東急ハンズ 3.4億円(同9.6%)

ジュピターショップチャンネル、ロッピングライフはTV通販会社である。販売チャネルとしてはTV通販が最大のチャネルであるが、売上先別において主要取引先は各社3-4億円前後で分散された状態となっている。


■業績推移
2017年3月期 売上高22億円、経常利益1.9億円、当期純利益1.3億円
2018年3月期 売上高25億円、経常利益2.7億円、当期純利益1.9億円
2019年3月期 売上高35億円、経常利益4.8億円、当期純利益3.2億円
2020年3月期(予想) 売上高50億円、経常利益7.3億円、当期純利益4.7億円

足元は年間+10億円以上の増収ペースであり、経常利益も増益幅が拡大している。

今期(2020年3月期)は売上高50億円、経常利益7.3億円の予想としており、売上の伸びにより利益率の向上が見込まれている。Q3時点で売上高43億円、経常利益7.4億円であり、既に経常利益の通期予想は達成するなど、通期予想達成に向けた進捗は順調である。


■財務状況
2019年3月期末時点で資産合計15億円に対し純資産合計8.9億円、自己資本比率61%である。

借入金1.1億円に対し現預金7.6億円を有しており、財務内容に対し特段の懸念事項はない。流動資産合計14億円であり、資産の殆どは流動資産から構成されている。


■資金使途
IPOにより11億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。

・運転資金→商品の保有在庫増加の仕入れ資金3億円、自社ECサイト「デモカウ」の宣伝広告費1.3億円、人員確保のための採用活動費及び人件費増加分1.7億円
・借入金の返済→1.2億円
・設備資金→新たに導入する販売管理システムの追加開発資金0.2億円、直営店「デモカウ」の差し入れ保証金等0.2億円、本社オフィス移転費用0.7億円

調達資金は保有在庫の増加、宣伝広告、人材投資中心に投じられる。


■株主構成
吉村社長が株式シェア56%を有する筆頭株主。また第2位株主のエンパワーフィールド(株式シェア27%)、第3位株主の株式会社チョイズ(同7.8%)は吉村社長の資産管理会社である。吉村社長の関係先で株式シェアの90%以上が保有されており、安定的な株主構成である。

尚、金融機関や事業会社の株主参入はなされていない。


■まとめ