【目次】
①️日本情報クリエイトIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【7/15更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【7/13更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 日本情報クリエイト株式会社
- コード
- 4054
- 市場
- マザーズ
- 業種
- 情報・通信業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 代表取締役社長 米津 健一 /1963年生
- 会社住所
- 宮崎県都城市上町13街区18号
- 設立年
- 1994年
- 社員数
- 215人(2020年5月31日現在)
- 事業内容
- 不動産業者向けソフトウエア・サービスの提供
- URL
- https://www.n-create.co.jp/
- 資本金
- 74,395,000円 (2020年6月26日現在)
- 上場時発行済み株数
- 6,683,720株
- 公開株数
- 1,490,000株
- 連結会社
- なし
- スケジュール
- 仮条件決定:2020/07/10→1,200~1,300円に決定
- ブックビルディング期間:2020/07/13 - 07/17
- 公開価格決定:2020/07/20→1,300円に決定
- 申込期間:2020/07/21 - 07/28
- 上場日:2020/07/31→初値2,210円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:野村證券
- 引受証券:大和証券
- 引受証券:岡三証券 (岡三証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:エース証券
- 引受証券:楽天証券 (楽天証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:岩井コスモ証券
- 引受証券:極東証券
- 大株主
- 米津健一 45.65%
- (株)NJC 45.65%
- 日本情報クリエイト 従業員持株会 2.94%
- 丸田英明 0.24%
- 日髙健 0.24%
- 新井篤史 0.24%
- 瀬之口直宏 0.18%
- 尾之上健太 0.14%
- 古田公四郎 0.14%
- 高木翼、田中宏実 0.13%
- 業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産 - 2017/06 単体実績
1,692,348 217,237 154,477 764,740 - 2018/06 単体実績
1,921,079 319,224 167,510 618,022 - 2019/06 単体実績
2,148,160 379,083 233,740 912,418 - 2020/03 第3四半期単体実績
1,743,669 396,775 260,528 1,170,817 - ロックアップ情報
- 米津健一、株式会社NJCは上場後180日目の2021年1月26日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 19億3700万0000円(1,490,000株×1,300円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 360,000株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- 日本情報クリエイト株式会社<4054>は、不動産業者向けに特化したソフトウェアの開発会社である。仲介ソリューションと管理ソリューションの2者を提供している。尚、本社は宮崎県都城市である。
■事業内容詳細
同社は不動産業者に対し、仲介ソリューションと管理ソリューションの開発及び提供を行っている。2020年5月31日時点で全国11拠点を有し、6,079社への導入実績がある。
●仲介ソリューションについて
同社は不動産仲介事業者に「業者間物件流通サービス」「仲介業務支援サービス」を提供している。特に「仲介業務支援サービス」では、これまで対面が常識であった物件探しから入居申し込み、重要事項説明までの一連の手続きを全て非対面で行える、「非対面仲介サービス」が提供されている。
また同社がサービス提供する業者間物件流通サービス「不動産BB」は無料で利用可能であり、24時間いつでも物件情報の共有がインターネット上で可能である。
更に「不動産BB」によって業者間で共有されている物件情報を2次活用できるサービスとして、仲介業務支援サービスを提供している。
尚、不動産会社のホームページ作成システム「Web Manager Pro3」やポータルサイト連携システム「物件データ連動」等のサービスも提供している。
●管理ソリューションについて
不動産の管理事業者には「管理業務支援サービス」「消費者支援サービス」を提供している。「管理業務支援サービス」の代表的な製品・サービスは「賃貸革命」であり、「消費者支援サービス」の代表的な製品・サービスは「くらさぽコネクト」である。
「賃貸革命」は不動産管理会社がアパート、マンション等の契約締結や入居者からの家賃入金管理、入金集計後のオーナー送金、解約の処理等、賃貸管理に関する一連の業務を効率的に行うための基幹システムである。
また「くらさぽコネクト」は、不動産会社と入居者間をつなぐコミュニケーションアプリである。不動産会社から入居者に対し契約更新や物件メンテナンス、請求案内等を通知することができ、一方で入居者からは不動産会社への問い合わせなどがチャット形式で行えるサービスとなっている。
■収益構造
2019年6月期は売上高21億円であるが、既存顧客からのランニング収入は59%、新規顧客等からのイニシャル収入が41%であり、売上の約6割は既存顧客からの安定収入から構成されている。
顧客の解約率は2020年6月期Q3時点で0.4%に留まっている。概ね各四半期0.5%を前後する低い解約率を維持しており、新規顧客が積み上がることで安定的な成長が可能な状態である。
■業績推移
2017年6月期 売上高17億円、経常利益2.2億円、当期純利益1.5億円
2018年6月期 売上高19億円、経常利益3.2億円、当期純利益1.7億円
2019年6月期 売上高21億円、経常利益3.8億円、当期純利益2.3億円
2020年6月期(予想) 売上高24億円、経常利益5.0億円、当期純利益3.3億円
着実な増収増益が続いているが、今期(2020年6月期)は経常利益5億円の大台到達を予想している。
今期はQ3時点で売上高17億円、経常利益4.0億円であり、既に経常利益は前期の通期実績を超過しており、予想達成に向けた進捗は順調である。
■財務状況
2019年6月期末時点で資産合計19億円に対し、純資産合計9.1億円、自己資本比率48%である。
借入金なく現預金8.6億円を有しており、財務内容に対し特段の懸念事項はない。尚、顧客から前払いで受領したサービス利用料について、負債の部に前受金として5.9億円を計上している。
キャッシュ・フロー計算書において、2018年6月期及び2019年6月期ともに営業活動によるキャッシュ・フローは+4億円を超えており、安定的なキャッシュ・フローを維持している。
■資金使途
IPOにより11億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。
・既存製品の追加オプションサービスに係わるソフトウェア開発費 2.4億円
・中長期の成長戦略実現に向けた次期バージョンの開発などの研究開発費 2.2億円
・事業拡大に伴い専門性の高い人材確保のための人材採用費 0.9億円
・各種不動産業務支援サービス市場でのマーケティング費用 0.6億円
調達資金はソフトウェア開発費や研究開発費中心に充当される。
■株主状況
筆頭株主は米津社長であり株式シェア46%。また第2位株主である株式会社NJC(株式シェア46%)は米津社長の資産管理会社である。
米津社長の関係先で株式シェアの90%以上が保有されており、安定的な株主構成となっている。
■まとめ