新型コロナウイルス感染拡大の影響などによりキャッシュレス決済を利用する人が増えています。「現金を触ることによるウイルス媒介を恐れる人が多い」などの事情が背景にあると考えられます。

一方でキャッシュレス決済の不正利用被害なども発生しています。便利な一面があるものの犯罪の被害者になってしまう可能性があるキャッシュレス決済。安心して利用できる方法について解説していきます。

キャッシュレス決済利用者はどのくらい増えた?

スマホ,不正利用
(画像=PIXTA)

現金を使わずに支払い可能なキャッシュレス決済。「利用できるお店が増えた」と感じている人も多いでしょう。2020年5月、電通キャッシュレスプロジェクトが「コロナショックとキャッシュレス意識の変化」というテーマで1,000人を対象にインターネット上で行った「キャッシュレスに関する意識調査」によると46.7%もの人が「緊急事態宣言前より、キャッシュレス決済を利用する比率が増えた」と回答しています。

なかでも「ポイントやキャッシュバックが魅力的だから」「レジでの決済スピードが速いから」「清潔だから/衛生的だから」と回答した人の割合が高いという結果となっています。ポイントやキャッシュバックなどの特典以外の部分では、「人との接触時間をなるべく減らしたい」「現金を触りたくない」という心理を反映した結果と考えられます。

キャッシュレス化の流れは今後も続くと予想され、野村総合研究所の予測では、クレジットカード・プリペイドカード・電子マネー・デビットカードの利用額は2024年までに122兆円を超えるとされています。

キャッシュレス決済のセキュリティ対策は万全?

キャッシュレス決済が広がるにつれて安全面、特に不正利用の不安も生じています。独立行政法人情報処理推進機構セキュリティセンターが発表した「情報セキュリティ10大脅威 2020」の個人向け脅威の第1位は「スマホ決済の不正利用」でした。また第3位には「クレジットカード情報の不正利用」が入っています。

実際に2020年9月には「キャッシュレス決済と連携した銀行口座から、預金が引き出される」という事件が起きており、日経新聞(2020年10月15日付)の報道によると2020年10月14日18時現在の被害額は約2,850万円に上っています。これに加えて、キャッシュレス決済の不正利用にはどのような事例があるのか確認していきましょう。

・スマホ決済の不正利用(チャージと買い物)

キャッシュレス決済利用者が使っているアプリのIDとパスワードを手に入れた第三者が、利用者になりすまし、ログインおよびクレジットカードからチャージを行っていた事件です。チャージ後は、大量の買い物をしており、IDとパスワードは不正アクセスで入手したと言われています。

・クレジットカードの不正利用

知らない会社からメールやSNSのメッセージで「最新スマホを100円で手に入れるチャンス!」などといった知らせが届いたことはないでしょうか。このようなメッセージから指定されたサイトにアクセスすると、商品を購入するためにクレジットカード情報の入力を求められます。ここで情報を入力するとクレジットカード情報を盗み取られてしまうのです。

不正に入手された情報は高額な買い物に利用されるので注意が必要です。

このようにキャッシュレス決済が不正に利用される事件はいくつも発生しています。利便性の高いキャッシュレス決済を、安心して利用するにはどうすればよいのでしょうか。

不正利用被害を防ぐためにできること

キャッシュレス決済アプリをクレジットカードや銀行口座と連携させておくと、現金なしで買い物が可能になります。しかし、不正アクセスによりアプリのIDやパスワードが盗まれてしまうと「身に覚えのないチャージ履歴がある」「知らないうちに買い物をされてしまう」という事態に巻き込まれるおそれもでてくるのです。

こうした事態への対策の一つとして、キャッシュレス決済アプリとデビットカードを連携させるという方法があります。銀行口座の残高にかかわらず、利用限度額までのチャージ(買い物)ができてしまうクレジットカードとは違い、デビットカードはキャッシュレス決済で使う際もチャージ(買い物)時点で銀行口座にある残高分しか利用できません。そのため、不正に利用された場合も被害額を銀行口座の残高までに抑えることができます。

また各社で仕様は多少異なりますが、デビットカードを利用すると、デビットカードの「利用お知らせメール」が届くものもあります。キャッシュレス決済と連携した場合、チャージした際にメールが届くことになります。万が一不正利用された場合でもすぐに気づき、対応することができるでしょう。また、仮に不正利用をされたとしても、一般的にデビットカードには補償があるため安心です。

「これからキャッシュレス決済の利用方法を見直したい」「新たに利用したい」という人は、銀行口座やクレジットカードとの連携ではなくデビットカードとの連携を検討してみましょう。

キャッシュレス決済とデビットカードとの連携はお得なことも!

キャッシュレス決済は今後もさらに浸透していくと考えられます。そうなれば、これまで以上にセキュリティ面の対策が必須になってくるでしょう。そうした中、キャッシュレス決済との連携として検討したいのがデビットカードなのです。

デビットカードの中には、利用金額の一定割合をキャッシュバックしてくれるものもあります。例えば1%の還元があるカードであれば、5万円の買い物をしたら500円キャッシュバックされるのです。このキャッシュバックは、スマホのキャッシュレス決済アプリからの利用にも適用される場合があります。ぜひお得なデビットカードを見つけてキャッシュレス決済を安全に利用してはいかがでしょうか。 

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