本記事は、由まもる氏の著書『逆境起業~非エリートたちの“反撃"大作戦』(クロスメディア・パブリッシング)の中から一部を抜粋・編集しています。

自己資金最低100万円、理想は300万円

起業資金,自己資金
(画像=PIXTA)

僕が初めて起業をし、事業を始めたときの軍資金は100万円でした。

いま思うとかなり覚束ない額だなと思います。その経験から、できるなら300万円くらいは、節約なり、副業なりして貯金することをオススメします。

起業をしてみると実感するはずですが、思った以上に売上がない、費用ばかりがかかる。一気に貯金がなくなった……。そんなことになりがちです。

少し厳しい意見かもしれませんが、それくらいの覚悟がいりますし、それにスタート時に節制して、資金を貯められない人は、そもそも起業に向いていません。

節制や貯金も1日ごとの習慣次第です。目標を決めてストイックに実践するのみです。

【コメント】

お金って使わなければ当然、貯まります。数ヵ月、1年くらい、がむしゃらにバイトして、使わないと決めたら、それなりの資金は貯まるはずです。これも覚悟かなと思います。

あとは、1円でも大切に。お金を大切にする人を、お金の神様は見ているということも聞いたことがあります。ある経営者(富豪の方です)の方の話ですが、「道端に1円が落ちていても拾う」というんです。

小さなお金でもバカにしないのが大切なんです。

VC(ベンチャーキャピタル) もいいけど、安易にカネを借りるリスク

最低でも300万円の自己資金を持ってスタートが良し!とお伝えした僕ですが、実際のスタートは100万円からの事業スタートでした。もう少しあったら良かったのにと、過去の自分に貯蓄のススメを言いたいところですが、ひとつ良かったのは、「自己資本」で始めたことです。

「逆境起業」的立場からいうと、「自分がやってみたいことへのチャレンジ、勤める会社のレールではなくもっと自由に仕事とか人生はどうだろう?」という提言なので、そこで初めから誰かの“借り”があっては、ありがたいけども“足かせ”になりかねないのでは?と、僕は思うところです。

キラキラした事業計画を立てて、VC(ベンチャーキャピタル)から融資を受けたりしたところで、「首輪を付けられた犬」と同じじゃないかなと……。

手持ち数十万円、数百万円でも、まずは自前で勝負するぞ!という気合のある人に会いたいし、たとえ失敗したとしてもその気概を持った人が、世の中を変えると思うし、僕は共感とともに、そんな人を応援したいと思います。

【コメント】

借金や融資がいいかどうか、その否定ではなくて、安易にその道を選ぶのは、ちょっと違うかなという話でした。

親や親戚、友人、ファンからお金を借りて事業をできるのは、あなたの“信用”があってのこと。クラウドファンディングやVCもそうだと思います。

お金よりも重要なのは、あなたへの“信用”。

“カネ”の話よりも、もっと大切なことがあるというのが、伝わるといいなと思います。

お金の使い方は、貯めるにせよ、使うにせよ、すごく難しいものです。

節約してケチることもあれば、大胆に投資することもある。

一度、起業してみると、お金についても、時間についても、アルバイトや会社員とは違う視点に立てると思います。

逆境起業~非エリートたちの“反撃”大作戦
由まもる(よし・まもる)
1987年埼玉県生まれ。県内進学校に通うものの、父親の病気をきっかけに大学進学を断念。いくつものアルバイトを経て、20歳の時に個人事業主として不動産業を始め、23歳の時に法人設立。その後は保険代理店業や営業代行業、飲食業、教育事業など多岐にわたる事業の経営に関わる。現在は複数社の経営に関わりながら、投資家としても活躍。会社経営・投資活動のほか、起業・独立開業を中心とした講演や執筆活動にはげむ。

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