アウディRS Q3 価格:7DCT 863万円 試乗記
SUVながら0→100km/h加速4.5秒の俊足! 注目は心臓部
Q3シリーズの最強バージョン、RS・Q3が上陸した。RS・Q3は、アウディSUVの末弟、Q3のスポーティなキャラクターを鮮明にしたイメージリーダー。ブランドの「財産」でもある2,5リッターの直列5気筒ターボを搭載する。SUVながら0〜100km/h加速を4.5秒でクリアするハイパフォーマンスの持ち主だ。
新型ES・Q3の注目ポイントは、従来以上に戦闘力を高めた心臓部にある。2480ccの直5DOHC20Vターボは、クランクケースのアルミ化を筆頭に全面刷新が図られた。パワースペックは400ps/5850~7000rpm、480Nm/1950〜5850rpm。最高出力は旧型比で30ps以上もパワフル。圧倒的なパワーエリートぶりを誇る。トランスミッションは7速DCTとの組み合わせだ。
スタイリングは鮮烈。ブラックのハニカムメッシュを採用したシングルフレームグリルや、本格ディフューザー処理が施されたリアバンパーは、「走り」にこだわったRS・Q3ならでは、といえる。試乗車は、RSデザインパッケージやフロントセラミックブレーキ、RSスポーツエキゾーストシステムのオプションアイテムを装着。足元が標準比で1インチ増しとなる21インチだった関係もあり、見た目の精悍さはいちだんとアップしていた。ルーフレールが未装備という点も、通常ボディに対してより低重心感を強調する要素である。
3500rpm以上で本領発揮! 鋭い加速が堪能できる
クーペ調のルーフラインを採用するため、後席乗降時に頭部の運びがややタイトであるのは事実。が、ひとたび乗り込んでしまえばパッケージングは優秀。大人4名が無理なく長時間を過ごせる空間が確保されている。
感心したのは巧みなインテリアの「雰囲気作り」だ。立体感の強いシートと各部のインテリアエレメントに採用されたアルカンターラが、スポーティかつ上質な印象を盛り上げていた。
走りは鮮烈。「5気筒サウンド」が明確になる3500rpm以上の領域こそが、RSの名にふさわしい加速性能の真骨頂。一方、街乗りシーンでも力強い走りが味わえるのはうれしい。ハンドリングにも目を見張る。ワインディングロードでは機敏な身のこなしを見せ、良路では路面をヒタヒタと捉える「期待を超えた快適性」が味わえた。これは電子制御式の可変減衰力ダンパー「RSダンピングコントロール・サスペンション」の効用も大きかったようだ。
RS・Q3はアウディQモデルの中にあって、飛び切りスポーティなキャラクターが与えられた1台。走り好きに最適なスペシャルモデルである。
アウディRS Q3スポーツバック 主要諸元と主要装備
グレード=RS Q3スポーツバック
価格=7DCT 863万円
全長×全幅×全高=4505×1855×1555mm
ホイールベース=2680mm
トレッド=フロント:1590×リア:1595mm
最低地上高=180mm
車重=1730kg
エンジン=2480cc直5DOHC20Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=294kW(400ps)/5850〜7000rpm
最大トルク=480Nm(48.9kgm)/1950〜5850rpm
WLTCモード燃費=9.8km/リッター(燃料タンク容量63リッター)
(市街地/郊外/高速道路:7.2/9.9/11.4km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:ウィッシュボーン
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=255/40R20+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.4m
●主な燃費改善対策:筒内直接噴射/電子スロットル/可変バルブタイミング/可変バルブリフト(排気のみ)/電動パワーステアリング/7速Sトロニックトランスミッション/アイドリングストップ
●主要装備:アウディプレセンスベーシック/サラウンドビューカメラ/アダプティブクルーズコントロール/アウディプレセンスフロント/アダプティブクルーズアシスト/サイドアシスト/ヒルディセントアシスト/アウディパーキングシステム/アドバンストキーシステム/プログレッシブステアリング/アウディドライブセレクト/LEDヘッドライト/RSバンパー/アルミニウムルックドアミラーハウジング/ハイグロスパッケージ/アルミニウムルーフレール/20インチ10スポークアルミ/アルカンターラ&レザーコンビスポーツシート/前席シートヒーター/フラットボトム本革巻きステアリング/パドルシフト/MMIナビゲーション/バーチャルコクピットプラス/アウディコネクト/3分割可倒式リアシート/ストレージパッケージ/アルミニウムルックインテリア/2ゾーンオートAC/自動防眩ルームミラー/マルチカラーアンビエントライティング
●装着メーカーop:RSスポーツエキゾーストシステム16万円/5アーム8.5J×21アルミ&255/35R21タイヤ17万円/カーボンデコラティブパネル8万円/カーボンエクステリアミラーハウジング12万円/280km/hスピードリミッター23万円/バング&オルフセン3Dサラウンドシステム13万円/カーボンエンジンカバー8万円/ブラックスタイリングパッケージ12万円/セラミックブレーキ(レッドキャリパー)75万円/RSダンピングコントロールサスペンション17万円/RSデザインパッケージ・エクテンデッドレッド+Sスポーツシート51万円/マトリクスLEDライト+ダイナミックインジケーター+ワイヤレスチャージング12万円
●ボディカラー:タンゴレッドメタリック
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万4200円
(提供:CAR and DRIVER)