2021年6月16日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

現在は明日17日(木)日本時間未明のFOMC待ちのマーケットだ。ポイントは2つで「テーパリング開始に向けた議論が行われるかどうか」と「FOMCメンバーによるドットチャートの変化がどれくらいあるか」だろう。前者についてパウエルFRB議長は直近の発言にて「テーパリングについて議論する時期ではない」としているため、180度意見を変えてマーケットを冷やしにくるとは思えない。ただ、このタイミングで軽くテーパリングの地ならしをしてくる可能性はありそうだ。あと注目されるのがドットチャート。前回2021年3月時点では2022年末までの利上げ投票者は4名で、2023年末までの利上げ投票者は7名となっている。利上げ投票者がどこまで増えていくかがポイントになるが、マーケットは早くも2023年の利上げ1回を織り込みつつあるようだ。

<2021年3月時点ドットチャート> (出所:ブルームバーグ)

2021年3月時点ドットチャート
(画像=ブルームバーグ)

現在の為替相場の戦略やスタンス

テーパリングへの地ならしやドットチャートの上方修正が確認できれば、8月のジャクソンホールでのテーパリング宣言を織り込みに行く形でドル円上昇の展開が想定される。もっともテーパリングをシャットアウトし、ドットチャートも期待を下回ればその逆に動くだろう。どちらにせよFOMCの結果を確かめないとポジションを傾けにくい状況なので、動いた後の第二波を取りに行くのが安全だろう。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。