本記事は、御子神翔吾氏の著書『SNS時代を勝ち抜く! 45秒でファンにさせる話し方』(合同フォレスト)の中から一部を抜粋・編集しています。
45秒で営業先の印象を上げ、成約につなげる
成果が出せない営業マンは能力が低いのか
営業職に就いている方や、それ以外の職種において営業的なスキルを必要とされている方は多くいて、様々な悩みを抱えています。
実演販売士として会社を経営している私のもとにも、営業職の方からは「営業成績が上がらず困っている」という悩みが、経営者からは「会社の売上が横ばいなので営業力を強化していきたい」という相談が寄せられます。私自身、社会人になってすぐ営業という職種を経験しましたし、経営者となった今でも重要な商談では自ら営業に伺います。
現在は大手企業との取引が多いため、クライアントに悪い印象を持たれてしまうと取引自体がなくなりかねません。営業を始めた頃は、取れるはずの案件を失注してしまったり、好感触だと思った営業先から受注できなかったりと苦労しました。何度も足を運んだ営業先から断られることもありました。
では、売れる営業マンと売れない営業マンの差はどこにあるのでしょうか? 営業で数字が上がらないと「頑張りが足りないからいけないんだ」と闇雲にアポを入れる方向に走り、それでも数字が伸びないと「自分に能力が足りないからだ」と悲観的になり、「能力がないから営業職は向いていない」と感じてしまったりします。
営業で数字が上がらないのは能力がないわけでも向いていないわけでもありません。単純に「やり方を知らない」だけなのです。営業劣等生だった私でしたが、今では東証一部上場企業とも取引できています。
話し始めの45秒で「自分事」に捉えてもらう
営業力をつけようと考えた時、まず初めに考えるのが「お喋りが上手くなるようにトークの引き出しを増やす」「分かりやすい提案資料をつくる」「心理学をはじめとしたテクニックを身に付ける」ということです。確かにいずれも大切なことですが、それ以上に大切なことがあります。
それは、「45秒でファンにさせる」ということです。この法則はもちろん営業職にも活かすことができます。
営業職で一番重要なのは初対面の45秒で何を話すか? という点です。初対面でただでさえ緊張している中、好印象を持ってもらうのは大変な気がしますが、それは他の営業マンも同じです。皆が苦手とする「話し始めの45秒」を制することで、営業をスムーズに行うことができるのです。
すべての営業マンが共通して意識すべきなのは「相手に自分事だと捉えてもらう」ことです。自分の扱っている商品がなぜお客様・クライアントにとって必要なのか。そこを丁寧に説明することによって45秒で印象付けをすることができ、その後の話もスムーズに聞いてもらえます。
初対面でファン化する営業手法を身に付ければ職に困らない
営業スキルを身に付けると仕事に困ることはありません、なぜならば、どの業界・どの企業であっても「営業」という職種は必ず存在するからです。「業を営む」と書くとおり、すべての経済活動のもとといっても過言ではないため、あらゆる職種で活用できるスキルなのです。起業する際も商品・サービスを買ってもらうために営業は避けて通ることができません。
営業は自社製品をお客様に1対1で売り込む行為です。毎日何百人ものお客様を相手に商品を販売する実演販売士は営業のプロともいえます。じつは企業以外にも別業界から営業職として声をかけていただいた経験もありまして、営業・販売を極めると職に困らないということを実感しています。