本記事は、御子神翔吾氏の著書『SNS時代を勝ち抜く! 45秒でファンにさせる話し方』(合同フォレスト)の中から一部を抜粋・編集しています。
文字コンテンツも最初の一文ですべてが決まる
あなたの文章が読まれないのはなぜ?
文字コンテンツでも読まれる人と読まれない人の間に差が出ます。「頑張ってブログを更新しているがなかなか読まれない」「Twitter で発信を行っているもののフォロワーが増えない」など悩まれている方も多いのではないでしょうか。
文字コンテンツは動画コンテンツと異なり、文字のみの情報となるため読み手の捉え方次第で評価が分かれてしまいます。おそらく本書においても、読んでいる人によって捉え方が変わるでしょう。しかし、文字のみの情報であっても、工夫を凝らすことで多くの人に読んでもらうことができ、情報発信の有力なツールとなりえます。無味乾燥な文章に終わらせるのではなく、読み手をファンにさせる文章構成方法のコツがあるのです。「文才がない」「文字にすると話が伝わらないから自分には向いてないのかも?」と諦めるのではなく、正しい発信の仕方を身に付けることで情報を分かりやすくし、ファンをつくる文章に変えることが可能です。
最初の一文とタイトルのつけ方が重要
- スーパーを歩いていてついついお菓子売場で足を止めてしまった
- 道端を歩いていたら看板が気になってお店に入った
- 書店を回っていたら「45秒でファンにさせる」という文字が目につき立ち読みしている
こんな場面をイメージしてみてください。どこに意識が行き、足が止まるのでしょうか。スーパーのPOPや看板、本の表紙に書いてある「文字」なのです。
そう、文字(アイキャッチ)には人の足を止めるほどの魔力があります。しかも、それぞれの文字は短いフレーズ(キャッチコピー)で構成されていませんか。目を止め、立ち止まらせるためにはキャッチコピーが不可欠です。
SNSによる情報発信でも同じことがいえます。自分の発信にキャッチコピーをつけることで多くの人の目にとまり、ファンをつくります。最初の一文やタイトルを短くて心に響く言葉にできるか否かが、文字コンテンツの発信では一番重要です。
文の冒頭に「問題提起」をキャッチコピーで表現する
では具体的にどのようなキャッチコピーがいいのでしょうか。例えば、街中を歩いていて看板が気になってお店に入った例を思い浮かべてみましょう。
休みの日にいつものジムに行き、筋トレを2時間した。昼前から13時まで昼ごはんを食べずに筋トレしていたためお腹はペコペコ。そんな中、最寄り駅の周りを10分ほど歩く。特に入りたいお店もなかった。しかし、そこで目についたのは「美味い! 早い! 唐揚げ定食500円!」の文字。思わず足を止めます。筋トレしたからお肉も食べたいし500円は安い! すぐにお店に入った。
この情景をイメージする時、キャッチコピーに必要な要素が見えてきます。
人間は「自分に関係がある」という情報を無意識に拾います。カクテルパーティー効果といって、広い会場でカクテルパーティーをしていても自分に関する話は不思議と耳に入ってくるという心理効果が関係しています。自分が買おうかなと思っている車が無意識に目につくようになるのも、この心理効果が働いているといわれます。文章でも同様に、自分に関係があるものを無意識に拾う傾向にあります。
文字コンテンツでは自分の情報を受け取ってほしいターゲット(ペルソナ)を想定したら、そのペルソナが考えているであろう問題をキャッチコピーとして、端的に表現し、文章の冒頭で提起します。これによって、自分事として捉えてもらえるようになるのです。