2021年7月9日10時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

今週のマーケットの注目は米10年債利回りの急低下。添付したのが、米10年債利回りと米ドル/円の相関を示したチャート。今年の2月に米10年債利回りが1.30%レベルで推移してきた時の米ドル/円は107.80円前後。昨日8日(木)時点での米ドル/円は110.55円レベル。一方、昨日8日(木)の米10年債利回りは1.2964%。西原氏も含め、米10年債利回りが1.3000%を割り込んでいるのに、米ドル/円の下落が110.55円と遅れているため、米ドル/円は早晩米10年債利回りに追随して下落するのではないかという考え方が増えていた。そして昨日8日(木)のNY市場では米10年債利回りは一時1.2479%と1.25%をも割り込み急落。

<米10年債利回りと米ドル/円の相関チャート>(出所:ブルームバーグ)

米10年債利回りと米ドル/円の相関チャート
(画像=ブルームバーグ)

現在の為替相場の戦略やスタンス

マーケットはこの米長期金利の低下でのドル安だけではなく「ドル金利低下、リスク許容度低下=米国株下落=資源国通貨/円下落」というクラシカルなリスクオフ相場に転換したこともあり、一時米ドル/円も109.53円まで下落した。ただ既報のように米10年債利回りの低下に米ドル/円の下落が遅れをとっているので、米ドル/円の下値余地が拡大したまま。米ドル/円の戻り売り継続で臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。