2021年8月4日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

変異ウイルスのデルタ株による感染拡大が世界的に広がっており、マーケットに重たい空気が流れている。高温多湿のこの時期でも感染者が増えているということは、これから秋冬を迎えることを考慮すればアフターコロナはまだまだ先なのだろう。また、中国当局によるIT大手企業への締め付けも引き続きマーケットを冷やしている。しかし、そうしたリスクオフのモメンタムではあるが、米国株だけは別次元だ。米主要3指数はそろって史上最高値付近にあり本当に強い。加えて、週末に公表される7月米雇用統計への期待感もマーケットを下支えしており、ポジションを傾けにくい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

戦略として、ややポジションを取りにくいが、デルタ株の感染拡大がジリジリとマーケットに浸透しており、米ドル/円、クロス円は下値警戒姿勢を幾分強めておきたい。ただし、米国株が崩れてこない限り、本格的なリスクオフにはならないため、深いところをショートで突っ込む時は慎重にトレードしたい。また、今週のメインイベントとなる米雇用統計を6日(金)に控えて、本日4日(水)はその前哨戦であるADP雇用統計や、ISM非製造業景況指数が予定されている。特にADP雇用統計はFRBが雇用回復の遅れを注視しているだけに反応しやすい指標といえるだろう。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。