2021年8月30日8時時点に竹内のりひろさんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週1週間の対ドルでの主要通貨の騰落は、下落通貨は円(-0.06%)のみだった。一方で、上昇通貨では上位より、NZドル(+2.67%)、豪ドル(+2.48%)、カナダドル(+1.54%)と続き、資源国通貨が上昇上位を独占、クロス円が買い戻されている。27日(金)のパウエルFRB議長の講演も市場が期待した通りのハト派の内容で終えており、適温相場に回帰、金利低下、株高、クロス円の買いが続いている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

先週のジャクソンホール会合を無難に通過したことで、不透明感は一旦払拭され、市場は次の材料探しをしている。今週は、9月3日(金)の米8月の雇用統計に注目が集まる。米国では9月の失業給付の打ち切りを前に、夏場の新規雇用の急拡大が予想されている。そもそも、雇用統計は経済指標のなかでは、遅行指標であり、景気の拡大局面では良好な結果で当然。ただ8月の雇用統計は、歴史的に市場予想を下回る傾向があり、こちらには注意したいところだ。人事担当者の夏期休暇、ハリケーンの襲来などが理由。金融市場のリスクセンチメントは改善しており、クロス円の押し目は買いだろう。ボラティリティから換算する今週のレンジは、米ドル/円で108.80~110.50円、豪ドル/円で79.50~81.50円、カナダドル/円で86.30~88.30円を予想している。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。