2021年9月9日11時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日8日(水)の米ドル/円は110.14円から110.44円のレンジで推移。110円台前半で方向感が定まらなかった。ウィリアムズNY連銀総裁のハト派発言や米10年債入札が順調に消化された事から米長期金利が低下する中、ドルの上値は重かった。一方で、欧米株の下落を受けてリスク選好の動きが後退したためドルの下値も堅かった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日9日(木)は市場の関心がECBの金融政策発表に向かっており、欧米市場ではユーロが為替相場の主役になる公算が大きい。そうした中、ドルと円はユーロに対して反対方向に揃って動くと考えられるため、米ドル/円は方向感が出にくい相場展開が続きそうだ。なお、ECBは本日9日(木)の理事会でパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)による10~12月期の債券買い入れペースを決定する。市場では、買い入れペースを月額800億ユーロから600億ユーロに減額するとの見方が主流のようだ。もっとも、仮にPEPPを減額してもハト派のラガルドECB総裁は、減額がテーパリングには当たらないと強調する可能性が高いと見る。これらを消化する過程でユーロ/円やユーロ/米ドルは乱高下する公算が大きいものの、米ドル/円への影響は限定的だろう。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。