日経平均   29,098.24 円 ▼ 7.77 円
≪東証一部≫
売買高    11億4,411万株
売買代金  2兆6240億7500万円
値上り銘柄数 699 銘柄
値下り銘柄数 1,391 銘柄
騰落レシオ(25日) 81.00 %
為替 1ドル=114.05 円

☆ 市況概況 ☆

清水洋介,投資戦略
(画像=PIXTA)

手仕舞い売りに押されて軟調

米国株は堅調だったが、個別の決算への反応であり、特に買い急ぐ材料もないなかで昨日の大幅高の反動から売り先行となった。寄り付きの売りが一巡となった後はいったん買戻しを急ぐ動きなどもあって堅調となる場面もあったが、すぐに手仕舞い売りに押される形で29,000円の節目を割り込んで下値を試す動きになった。買い気に乏しい中でじりじりと値を下げたが、28,900円を割り込んで買戻しが入ると下げ幅縮小となった。

昼の時間帯も特に動きは見られず、後場に入っても冴えない展開が続いた。それでも売り急ぐ動きもなく、じりじりと買戻しなどで戻り始めると29,000円を超えて底堅さが見られた。29,000円を超えると買い気もなくなるが何とか値を保ち、閑散のなかで29,000円を保っての引けとなった。相変わらず、指数に影響の大きな銘柄次第ということで下げ渋っているように見えるが、総じて手仕舞い売りに押されて冴えない展開だった。

小型銘柄も手仕舞い売りに押されるものが多かった。東証マザーズ指数は大幅安、二部株指数や日経ジャスダック平均も軟調だった。先物はまとまった売り買いもほとんど見られず、指数を動かす場面も方向付けることもなかった。日銀の金融政策決定会合や決算発表などを控えて様子見気分が強かった。

上がれば売られ、下がれば買われるということで冴えない展開となった。節目とみられる29,000円を超えると買い難いという状況だが、好調な決算を発表する銘柄も多く、決算発表を控えて売り難いという感じだ。手仕舞い売りも多いが、それ以上にあ買い戻しも入り、指数には底堅さがみられる。

☆ テクニカル分析 ☆

日経平均
25日移動平均線や基準線、雲の下限である先行スパン2にサポートされた形となった。戻りを試す動きも期待されるが、まだまだ下値固めということなのだろう。

☆ あれやこれやと一言 ☆

米国市場は好調な決算発表も多く、堅調だが、日本市場でも好調な決算も多くみられる。一方で、自動車の減産などから景気判断の下方修正なども見られ、商品相場の上昇などがみられるなかで景気鈍化懸念が出てきそうだ。足元の決算も商品相場の上昇などから慎重な見通しとなる銘柄もあり、ここから本格化する決算発表でも商品相場の上昇などが取り沙汰されるといったん売られるものも多くなりそうだ。

物価が上昇するということはインフレなのだから、本来であれば、株式市場は好感してもいいのだが、商品相場の上昇やサプライチェーンの問題などを受けてしっかりと価格転嫁や賃金上昇が見られないと、スタグフレーション懸念となってくるだろう。

日本ではまだまだ物価が安い方が良いということになっており、価格転嫁や賃金の上昇は見込めず、決算発表で商品相場の上昇の影響などが取り沙汰されるようになれば、スタグフレーション懸念が強まるということになりかねない。決算発表での原材料高に注目だ。

月末の売りも気になるところだ。8月末から9月初めは月末売りがなく、月初の買いが見られ、9月末から10月始めは月末売りが見られ、月初の買いが見られなかった。昨年は見事に10月末に大暴落、11月に入ってからは大暴騰となったので、この月末月初はとりあえず、月末売り、月初買いがあるという前提で動いても良いかもしれない。

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清水 洋介(しみず ようすけ)
証券アナリスト・フィナンシャルコンシェルジュ。「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。『ユーチューブチャンネル』も人気!

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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。