2021年12月1日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

新型変異株「オミクロン株」のヘッドラインに振らされる展開だ。モデルナ社のCEOが「従来のワクチンでは効果が薄い」との見解を示した一方、ビオンテック社のCEOは「既存ワクチンでも重症化を防ぐ効果はある」と述べていように情報は錯綜している。ワクチンの効果や毒性など明確な情報がわかるまであと1週間ほどはリスクオン/オフの変化に対応して行かなくてはならないだろう。一方でパウエルFRB議長のスタンスには大きな変化が見られた。これまで一貫して「インフレは一時的」と主張してきたが、昨日11月30日(火)夜の米上院銀行委員会で「インフレリスクは高まった」「テーパリングの加速に関して議論する」とし、持論を訂正してタカ派への変貌を遂げている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

「オミクロン株」に対しては不透明なところが多く、マーケットも敏感に反応してしまうため、短期的には上下どちらにもついていけるよう柔軟に臨みたい。もしくは、コメント1つで流れが変わってしまうヘッドライン相場なので、積極的に参加しなくてもいいだろう。ただし、FRBは明確にタカ派スタンスを示しているので時間の経過とともにマーケットのメインテーマは米早期利上げに回帰していくと考えている。中長期のドル高シナリオに変更はなく、リスクオフに振らされる円はひとまず見限って、ユーロ/米ドルの戻りをショートしていきたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。