この記事は2022年8月30日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=PIXTA)

2022年8月30日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。

現在の為替相場の傾向や相場観

先ジャクソンホールでのパウエルFRB議長の発言は、タカ派的と解釈されているが、これはある程度、予想はされていた。

しかし議長の講演での発言文全体を読むと、ヘッドラインに出てくる文言よりも、さらにタカ派的な内容だったということがよくわかる。インフレに対して戦う姿勢を示した宣戦布告文のようだった。これを受け、米ドル/円が上がった訳だが、ここからは月末のリバランスや2022年9月2日(金)の米雇用統計もあり、大きなイベントが続く。

パウエルFRB議長も「データ次第」という言葉を残していることもあるので、イベントごとに一喜一憂することになるかと思う。ただ、9月のFOMCに関しては、今回の講演の後なので、さすがに0.50%ではなく、0.75%の引き上げになるだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米金利上昇で米国株はここから、頭の重い展開が予想される。ゴールドや仮想通貨も軟調になりそうだ。しかし、米ドル/円は堅調にならざるを得ないだろう。

特に9月後半に日銀の政策金利決定会合があるが、米国の金利が上がると世界中の金利が上がってくるので、決定会合前にまた日銀プレーが始まる可能性がある。となるとまたそこで米ドル/円は一波乱あるかもしれない。

140円という大きな節目を前に、139~140円は堅調ながらも、もみ合い局面に入るのではないだろうか。基本は押し目買い戦略だろう。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。