この記事は2022年9月15日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=PIXTA)

2022年9月15日(木)の午前11時すぎに外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日14日(水)は日銀の「レートチェック」が効いて円高に振れた。報道によれば1ドル=144.90円台で「レートチェック」が行われたようで、その後米ドル/円相場は142円台半ばまで反落した。

「レートチェック」は日銀が市場参加者に取引可能なレートの提示を求めるもので、実弾介入に踏み切る一歩手前のいわば空砲介入だ。一方で、実弾介入が難しいからこそ空砲介入しかできないと見ることもできる。

なお、日銀が「レートチェック」を実施したのは2016年6月以来約10年ぶり(外為どっとコム総研調べ)。

現在の為替相場の戦略やスタンス

「口先介入」の効果が薄れてきたことで、政府・日銀は円安けん制のレベルを一段上げたと見られる。もっとも、空砲介入だけにその効果の持続性は長くないだろう。2回目が効くかどうかは不透明で、ましてや3回目、4回目となれば効果は薄れる公算が大きい。

その間に市場のドル先高観が薄れるかどうかがカギとなるが、来週のFOMCでは0.75%以上の追加利上げが決まると見られている。円安加速を懸念する政府・日銀と、ドルの先高観を強める市場の神経戦によって米ドル/円は当面、不安定な値動きが続くことになりそうだ。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。