この記事は2022年9月14日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=tokujiro/stock.adobe.com)

2022年9月14日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

2022年9月13日(火)の米CPIの結果は、総合が+8.3%(予想8.1%)、コアが+6.3%(予想6.1%)と、市場予想を上回る結果だった。

これを受けて米ドル/円は急騰。今回のCPIでは、米国のインフレがピークアウトするといった空気感というか期待感が漂っていたが、総合もコアも完全否定する形となった。これでインフレとの戦いは簡単ではないと改めて認識されており、マーケットはリスクオフのモメンタムだ。

また、来週行われるFOMCの利上げ確率も、0.75%をさらに上回り1.00%の大幅利上げ予想者が、30%を超える状況となっている。FRBがブラックアウト期間に入り、方向性へのヒントが見えてこないだけに神経質な地合いが続くだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ユーロ/米ドルは再びパリティ(1.0000ドル)割れをしており、冷えたマーケットの状況からも売り場探しだろう。

米ドル/円も145円を試す展開だが、2022年9月14日(水)は、東京時間から神田財務官が「緊張感を持って監視し、あらゆるオプションを排除せずに適切な対応をしたい」と円安けん制発が飛び出すなど、突発的な円高をこなしながらのトレードをしなくてはならない。

ただ、日銀が金融緩和を継続する中、実弾介入の正当化は難しく、口先介入で下がったところは押し目買いを狙っていくオペレーションが第一感となる。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。