この記事は2022年9月21日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=PIXTA)

2022年9月21日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

明日22日(木)日本時間午前3時のFOMCと正午過ぎの日銀金融政策決定会合待ちのマーケット。ポイントを簡単に整理すると、FOMCの利上げ幅は、CMEのFed Watchを見ると75bpの利上げ確率が82%、100bpの利上げ確率が18%となっている。

ただ、ブラックアウト前にFRBは75bp利上げを決めに行った感じがあり、パウエルFRB議長が100bp利上げのサプライズを起こすとは考えにくい。予想通り75bpの利上げであれば、注目されるのはボードメンバーが公表する政策金利見通しで、ドット・プロットがどこまで引きあがってくるかが焦点となる。

一方、日銀金融政策決定会合は足元で「口先介入」や「レートチェック」といった円安けん制が続いていることで、今回は政策変更があるのではといった声が上がっている。日銀の政策変更はテールリスクになるが、可能性がゼロでないのであれば意識はしておきたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今回のFOMCはややタカ派寄りのバイアスがかかっているように思える。内容次第にはなるのだが、予想を超える「タカ」でないと瞬間的にドルが売られる展開があるかもしれない。とはいえドルが沈み続ける状況ではないので下がったところは拾えるだろう。

もっとも米ドル/円であれば、数時間後の日銀を待ってからにしたい。日銀では「金融緩和修正についてヒントがあるのでは」との観測もあるが、ここまで貫き通してきた黒田日銀総裁が政策変更するとはやはり思えない。いつも通りの日銀、いつも通りの黒田総裁であれば円安相場再開のトリガーになるのではないだろうか。

▽米ドル/円の日足チャート

220921iguchiL
(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。