近年、世界中のネット業界やビジネス業界で注目されている「メタバース」。仮想通貨との関連性も強いことから、最近では投資対象として注目する人が増えてきている。

本記事ではそんなメタバースの基礎知識や魅力、投資する際の注意点などをまとめた。投資対象として興味を持っている方は、今のうちから必要な知識をつけていこう。

メタバースとは ?

2022年、加速する「メタバース」熱 本当に注目すべきは仮想通貨 !? 投資対象としての魅力や注意点
(画像=metamorworks / stock.adobe.com)

メタバースとは、インターネット上に構築される3次元の仮想空間のことである。すでにメタバースは多方面で活用されており、一般人が利用するサービスの中にもメタバース関連のものは多数存在している。

具体的にどのようなサービスがあるか、一例を紹介しよう。

ジャンルメタバースの一例
ゲーム多くのプレイヤーが同時に参加できる、「MMORPG」などが代表的なサービス。当初はパソコンゲームが中心だったが、最近ではスマートフォンや家庭用ゲーム機などでも同様のサービスが見られるようになった。
動画コンテンツ最近ではVRゴーグルをつけることで、視覚的に3次元の仮想空間に入り込めるような動画コンテンツも見られるようになった。将来的にはスポーツ観戦についても、同様のサービスが展開されると見込まれている。
コミュニケーションツール仮想空間を利用したチャットサービスやフリマサービスなど。働き方改革や新型コロナウイルスなどの影響により、近年ではテレワークを円滑にするサービスとしても注目されている。

メタバースは特にゲーム分野との相性が良く、プレイヤー同士が敵となって攻撃し合うゲームや協力しながらオブジェクトを創造するゲームなどが次々とリリースされている。

従来のバーチャル空間やVRとメタバースの違い

仮想空間自体は真新しいものではなく、古いタイプのゲーム機などでも自由に移動できる空間は構築されていた。では、従来のバーチャル空間と比べた場合に、メタバースにはどのような特徴があるのだろうか。

○メタバースの特徴
・3次元の空間を構築している
・アバターを通して、ほかのユーザーとコミュニケーションを図れる
・建築物やアートなど、空間内にオブジェクトを創造できる

上記のほか、仮想空間内でアイテムを取引できたり、数千人が同時にアクセスできたりする点もメタバースならではの特徴だ。従来よりもリアルな世界観を楽しめることから、最近ではVRゴーグルによって視覚的に楽しめるサービスも増えてきた。

ちなみに、メタバースとVRはよくセットで語られるが、これらの用語は同じ意味ではない。VRはあくまで仮想空間にアクセスするためのデバイスなので、メタバースと混同しないように注意しよう。

メタバースが投資対象になる ? 市場規模は約90兆円まで達すると予想

今やメタバース関連のサービスは世界中に存在しており、ゲーム以外にも広告やeコマース、デジタルイベントなどの分野で活用されている。さらに、将来的には観光や医療、スポーツなどの分野に活用される可能性もあるため、メタバースの関連銘柄は投資対象としてより高い注目を集めるだろう。

実際に、メタバース市場の拡大については多方面で予想されている。

例えば、アメリカの大手総合情報サービスである「ブルームバーグ」は、2024年の市場規模が約90兆円にまで達するとの見解を示した。

ただし、現段階ではあくまで成長途上の市場であるため、投資をするタイミングや銘柄は慎重に見極めることが重要だ。

メタバースと仮想通貨の関係性

投資対象としてメタバースを検討している場合は、仮想通貨との関係性も押さえておきたい。

メタバース関連のサービスの中には、仮想空間内でアイテムなどを売買できるものがある。ゲーム内で取引されるアバターや武器、装飾品などのオブジェクトをイメージすると分かりやすいだろう。

メタバース内にはさまざまな国籍のユーザーが存在するため、これらのアイテムを特定の法定通貨で売買しようとすると、送金コストや手間がかかってしまう。そこで、国境をまたいでもスムーズに取引できる手段として、仮想通貨による決済が注目されているのだ。

なかでも、ユーザーが多いサービス (メタバース) で使用される仮想通貨は、流通量の増加により時価総額が伸びる傾向にあるため、投資対象として世界中から関心を集めている。

メタバース投資の注意点

ここまでメタバースの魅力や可能性について解説してきたが、メタバース投資にも注意しておきたいポイントがある。

メタバース関連の銘柄・仮想通貨は種類が多いものの、その大半は成長途上の段階にある。
そのため、なかにはプロジェクトが停止するなど、投資対象としては価値が不安定なものが多い。

特に注意しておきたいのは、現時点では投機的な要素が大きい仮想通貨だ。個別株や投資信託などの金融商品に比べると仮想通貨は価格変動が激しいため、頻繁にチャートを確認しておかないと大きな損失を被るリスクがある。

メタバース市場の成長は今後もしばらくは続くと考えられるので、投資を検討している場合は焦らずに情報収集をするところから始めよう。

メタバースは大きな投資チャンスにつながる可能性がある

将来的にメタバースの市場規模は拡大し、活用される分野も広がっていく可能性が高い。
特に仮想通貨との相性が良いゲーム分野については、徐々にビジネス化の波が広がっていくだろう。

投資対象としては不安定な側面もあるが、大きなチャンスをつかむために今から着目しておきたい。

(提供:大和ネクスト銀行


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