「ラテマネー」という言葉をご存じでしょうか。「1杯のラテ」ほどの少額な出費のことを指します。こうした少額の出費こそ、意識的に節約に努める必要があります。本コラムではラテマネーの例や見直し方について解説していきます。
そもそも「ラテマネー」とは?
「ラテマネー」は、米国で生まれた概念です。資産アドバイザーとして活躍するデヴィッド・バック氏が著書『オートマチック・ミリオネア』の中でこの言葉を使い、ラテマネーを節約すれば資産形成につながる、といった趣旨の説明をしています。
もちろん、あなたにとってその買い物が必要不可欠なものであれば、ラテマネーであっても購入を控える必要はありません。しかし、こうしたラテマネーに共通しているのは、「本当に必要かどうかを深く考えずに出費してしまう」という点です。
ラテマネーの代表例は?
ラテマネーの代表例として、どのようなものがあるでしょうか。振り返ってみて無駄使いだったと感じる少額の出費は、ラテマネーに相当すると言えます。
例えば、コンビニでついで買いするお菓子やおつまみ、マイバッグを持っていないときに買った有料のレジ袋、職場の自動販売機で1日に何度も買ってしまうペットボトル飲料、スマホゲームの少額の課金などは、ラテマネーである可能性が高いでしょう。
そのほか、「ATM手数料」も少額の出費という点で、ラテマネーとして考えられています。もちろん、急にお金が必要になったときにコンビニのATMでお金を引き出す際の手数料は、ある意味で必要経費とも考えられます。しかし、無計画に何回もお金を引き出すと手数料がかさみ、軽視できない出費となってしまいます。
あなたにとってのラテマネーをリストアップしてみよう
ラテマネーを節約するためには、まず自分が頻繁に出費しているラテマネーを把握することが第一歩です。毎日の生活を振り返り、「しょうがない」と思いながらついつい買ってしまっているもの、購入頻度が特に高いものなどをリストアップしてみましょう。家計簿アプリを使っている人なら、出費項目の一覧に目を通してみてください。
リストアップをしたら、その出費が本当に必要かどうか検討してみましょう。例えば、マイバッグを持っていれば有料のレジ袋にかかる出費がなくなりますし、飲み物を水筒に入れて職場に持っていけば自動販売機を利用する機会も減るでしょう。
また、数百円で買える「ビニール傘」を何度も買ってしまっている人はいないでしょうか。折りたたみ傘をいつもカバンに入れておけば、急な雨でもビニール傘を買う必要はありません。
動画や音楽をはじめとする「サブスクリプション型サービス」も見直したい出費のひとつです。ほとんど利用しなくなったのにもかかわらず、解約せずに料金を支払い続けているケースは少なくありません。不要なら、解約を検討することも必要でしょう。
ラテマネーを節約するだけで年間いくらお金が貯まる?
ラテマネーを見直す際は、「その出費を控えることで実際にどのくらいお金が貯まるのか」を計算してみるのもおすすめです。
「塵も積もれば山となる」という言葉のとおり、ラテマネーが大きな出費につながっていることを実感できるため、節約するモチベーションにもつながるでしょう。
例えば、職場で週5日、毎日1本150円のペットボトル飲料を購入しているとします。すると1週間に750円の出費となり、1ヶ月を4週間とすると、月に3,000円使っていることになります。単純計算をすると、水筒を持参することで年間3万6,000円の節約につながる可能性があります。
放置したままのサブスクサービスを解約するケースも考えてみましょう。1ヶ月500円のサービスも年間にすれば6,000円です。もし月500円のサブスクサービスを2つ解約していない状態が続けば、年間で1万2,000円の無駄な出費となります。
ちなみにATM手数料も代表的なラテマネーのひとつですが、最近は一定回数までは手数料が無料なケースもあります。こうした無料の範囲内の利用に抑えるよう努めれば、出費は減らしていけます。
ラテマネーに意識を向け、今と将来をより豊かに
ラテマネーの出費を意識的に減らしていけば、今まで支払っていたお金が浮きます。その浮いたお金でできることはさまざまで、資産形成につなげることもできますし、自己投資に使うこともできます。
例えば老後のことを考え、浮いたお金で株式投資を始めてみてはいかがでしょうか。最近では少額からでも投資しやすい環境が整っています。自動販売機を利用するのをやめるかわりに、自己投資として書籍を毎月1冊購入してもよいでしょう。
このようにラテマネーに意識を向けると、あなたの生活がもっと豊かなものになるかもしれません。
執筆者:株式会社ZUU
(提供=auじぶん銀行)
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