勘違い(4)
上げ相場ならブル、下げ相場ならベアで儲かる

ドル安からドル高へ、コロナ禍で激しく変動する為替相場
(画像=MonsterZtudio/stock.adobe.com)

理屈で考えると確かにレバレッジ投資でうまく相場の動きに乗れた場合、大きな利益を短い期間で得ることができます。しかし、損失が膨らむときもあっという間です。

短期的な株価の動きを当て続けようという投資はもはや投資ではなく投機です。一度うまく波に乗れたとしても、その成功体験からレバレッジ投資を続けてしまいます。

そして、どこかで相場が大きく上下に動いたとき大きな損失を被り、これまでの利益をたった一度ですべてなくしてしまうケースを私は何度も見てきました。

機関投資家はもちろん、株式投資のベテランといわれる個人投資家は基本的に、株価が上昇している会社を探し、将来性を見込んで投資します。短期的な投資をした場合もそれが資産全体を揺るがすようなことがない金額の範囲で行います。そうでなければ、相場が予想を大きく外れたときに、大損をするか、利益を吹き飛ばしてしまいます。

そうしたリスクを取る方もいないわけではありませんが、少なくともシニア世代がするべき運用ではありません。

一時的ならともかく長期的に投資するなら、企業や相場、経済の動きを踏まえながら行動する必要があります。単に目先の相場の動きに着目するだけのレバレッジ投資はするべきではありません。どうしても投資する場合は、必ず金額を制限するようにしましょう。