本記事は、西崎努氏の著書『60歳を過ぎたらやってはいけない資産運用』(アスコム)の中から一部を抜粋・編集しています。

レバレッジ型商品はどう考えてもハイリスク

ハイリスク
(画像=Andrey Popov/stock.adobe.com)

投資は基本的に自己資金で行うものです。しかし、中には借入(借金)を組み合わせて投資額を膨らませることができるケースもあります。これをレバレッジ投資といいます。

例えば、株式の「信用取引」は口座を開いている証券会社を相手に、預けている現金や株式評価額の約3.3倍まで株式の取引ができる、という仕組みです。これに対してレバレッジ型商品は信用取引口座がなくとも、気軽にレバレッジ投資をすることができます。

ETF(上場投資信託)でのレバレッジ型商品は頻繁に売買されています。ETFとは特定の指数、例えば日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)の動きに連動した運用成果を目指し、かつ東京証券取引所などの金融商品取引所に上場している投資信託です。

ETFのポイントは「金融商品取引所に上場している」という点です。金融商品取引所は平日の昼間、証券会社を通して誰でも自由に上場されている金融商品の売買ができます。売値や買値の状況もすぐわかります。要は簡単に売買できるのです。

これに対し投資信託は、売買するには販売会社に申し入れるなど一定の手続きが必要で、基本的にレバレッジ型商品ならその日の終値で取引されます。そうした点でETFは取引の自由度が高く、アメリカでは広く普及しています。

日本でも15年ほど前からさまざまなETFが登場し、次第に利用されるようになっていますが、金融機関ではETFよりも投資信託を提案されることが多いようです。