29日、大手化学メーカー旭化成 <3407> のグループ会社である米国の救急救命医療器具大手メーカーZOLL社は、米国の呼吸管理機器メーカーであるImpact社を買収することを発表した。
Impact社は35年以上にわたり、ポータブル自動救急人工呼吸器・吸引器などの設計、製造を手がけており、同社製品は、現在軍関連の船内、ヘリコプターなどの機内、医療機関での医療行為や搬送時などに使用されている。
発表によると、今回の買収はZOLL社の心機能を中心とする救命医療機器に呼吸器系の製品群を補完するものだとされている。新たに加わったImpact社の製品群により、ZOLL社は救命処置を必要とする患者に対し血液循環・心拍・呼吸を最適化するためのソリューションを提供することが可能になる。
旭化成は、中期経営計画の中で「ヘルスケア関連事業の拡大」を事業戦略の一つに位置づけており『ケミカル事業』『住宅事業』に次ぐ第三の柱へと育成する方針であり、今回の買収を発表したZOLL社自体も、一昨年におよそ1,800億円で旭化成に買収されている。
2013年には三井化学 <4183> がドイツ大手素材メーカーからヘルスケア事業を買収。住友化学 <4005> や三菱ケミカルホールディングス <4188> など大手化学メーカーではヘルスケア事業を強化しており、今後もこのような動きがあると見られる。
(ZUU online)
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