「外貨預金に興味はあるが、まだやったことはない」「リスクもありそうだし、結局、円預金があれば十分ではないか」という考えの人も多いだろう。実のところ、外貨預金はやっておいた方がよいのだろうか。円預金と外貨預金の、それぞれのメリットとデメリットを考えてみたい。

円預金のメリットとは ?

円預金と外貨預金、メリットとデメリットを比較
(画像=Deemerwha studio / stock.adobe.com)

円預金のメリットは、まず「簡便さ」が挙げられる。口座開設する場合にも、身近に多くの金融機関がある。定期預金も容易に始められる。現金が必要なときにも、多少手数料がかかる場合もあるが、比較的簡単に引き出すことができる。

そのほか、「預金保険制度」の対象となることもメリットに挙げられるだろう。万が一、お金を預けている銀行が破綻しても、所定の限度額内で預金額は保護されるのだ。

ただ、限度額を超える分については、破綻金融機関の残余財産の状況に応じて支払われることとなり、一部カットされる可能性がある。もし、この銀行破綻によるリスクを避けたいなら、預金は複数の銀行や信用組合、信用金庫などに分散するべきだ。あるいは、決済用預金や当座預金は同制度の全額保護の対象となるので、そちらを活用するのがよいだろう。

円預金のデメリットとは ?

では、円預金のデメリットは何だろうか。やはり一番に思いつくのは、非常に低い「金利」だろう。一般的な普通預金の金利は、2023年3月現在で0.001%だ。1,000万円の資金を1年間預けても、利息は税引き前で100円ということになる。これでは、ATMで時間外にお金を1回引き出しただけで赤字となる。特に近年、銀行は様々なサービスの有料化に踏み切っている。新規口座について通帳を発行する場合や、大量の硬貨を持ち込んだ場合の手数料などを、新たに導入したり引き上げたりしている。銀行のサービスも選別して賢く利用しないと、預金は利息で増えるどころか、手数料で減ってしまう時代だ。

さらに、簡便性の裏返しだが、お金が非常に引き出しやすいことがデメリットになる場合もある。お金を頻繁に引き出して、使いすぎてしまう恐れがあるためだ。

外貨預金のメリットとは ?

外貨預金のメリットは、自分の資産の「リスク分散」が図れることである。もし資産が全て円建てだったなら、円が他の通貨に対して暴落した際には、資産価値は下がることが必至だ。

「海外旅行や海外留学はしないから円安になっても関係ない」という考えもあるが、食料や資源の多くを輸入に頼る日本では、円安がインフレ (モノの値段の上昇) の要因となることもある。インフレの状況下では、現金の資産価値を実質的に目減りさせる。

このような場合、円に対して強くなった通貨の外貨預金を持っていれば、その資産価値は円ベースで見て上昇する。インフレによる円建ての現金や預金の目減り分も、円安時にその外貨預金を引き出せば一部補えるだろう。外貨預金では米ドルが人気だが、リスク分散を重視するなら、複数の通貨で預金しておくことも検討に値する。

また、通貨によっては「金利」が高いことも魅力のひとつだ。人気の米ドルでも、米国の中央銀行にあたる連邦準備理事会が2022年になってからインフレを懸念して積極的な利上げを行った結果、円と比較すれば魅力的な金利水準となっている。また、トルコや南アフリカなどの新興国では、驚くほど金利が高い通貨もある。

外貨預金のデメリットとは ?

外貨預金のデメリットは、「為替レートの変動」によって資産価値が大きく変わることだ。外貨預金を始めたときよりも円安になれば資産価値は高まるが、逆に円高になれば資産価値はその分低くなる。しかし残念ながら、どのタイミングで、そしてどの程度まで円高が進んでしまうかを事前に予想することは極めて困難だ。

また外貨預金では、円と外貨を交換するときに「為替手数料」が発生する点もデメリットとなる。銀行やキャンペーンによって手数料の額はかなり異なるが、当然ながら円預金にはないコストである。

円預金と外貨預金は上手く組み合わせて両方活用したい

為替によって資産価値が大きく変動することは、確かに外貨預金のデメリットだ。「為替相場を絶えず気にしているのは嫌だ」と感じる人もいるかもしれない。しかし、円預金しか持っていないことによるリスクもある。例えば、円安が圧力となってインフレが起これば、結果的に円の持つ資産価値は目減りすることがある。

外貨預金のメリットであるリスク分散効果を最大限に享受するなら、むしろ短期的な為替相場はあまり気にしない方がよいだろう。円預金の実質的な価値が目減りするようなときに備えて、中長期的に持っておくのがセオリーだ。

円預金と外貨預金にはそれぞれメリットとデメリットがある。自分の資産内容や生活スタイルも考えながら、両方をうまく組み合わせて持っておくのがよいのではないだろうか。

(提供:大和ネクスト銀行


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