この記事は2023年3月22日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=PIXTA)

2023年3月22日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

週明けからUBSによるクレディ・スイス買収や、各国の主要6中銀がドルの流動性供給拡充に向けた協調行動の声明が発表され、安心感を与える材料が立て続けに伝わった。

ただし、過度なリスクオフムードは一旦後退しているものの、次はどこだろうという疑心暗鬼がマーケットに漂っており、なかなかリスクオンにはなり切れない。

そうした中で明日23日(木)日本時間未明に米FOMCが予定されており、FRBがどのような判断・見通しを示すのかに注目が集まる。

また、同日にスイス中銀、英BOE政策金利発表が控えている。市場の関心高まる各国の金融政策発表を注視し、今週の荒波を乗り切りたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今回のFOMCだが、本日22日(水)正午時点では25bp利上げを80%ほど織り込んでいる(FedWatch・CME)。

ただし、インフレ抑制のための追加利上げと金融危機への対応を天秤にFRBが難しい選択を迫られているのは間違いない。米金融セクターを守るため、世界的な混乱を避けるため、政策金利据え置きの可能性は十分考えられるので、過度な織り込みは危険だ。

また、今回は「ドットチャート」も公表予定となる。利上げ休止から年内3回の利下げと市場予想はやや前のめりであり、ボードメンバーが示す金利見通しも確認しつつ、市場織込みとギャップが出た場合のインパクトには備えたい。

今回のFOMCはヒントが少なく、難局ではあるが、出たとこ勝負になるのは変わらない。ポジションはスクエアで短期売買に徹し、慌てずに対応できるようにしておきたい。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。