主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年3月28日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼27日(月)の為替相場
(1):米地銀 SVB買収で合意
(2):独3月Ifo企業景況感 予想に反して上昇
(3):金融システム不安和らぎ ドル/円131円台後半へ上昇
▼27日(月)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:日足一目の雲下限を超えられるか/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
27日(月)の為替相場
期間:27日(月)午前7時00分~28日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):米地銀 SVB買収で合意
「米地銀ファースト・シチズンズ・バンクシェアーズは経営破綻したシリコンバレー銀行(SVB)を買収することで合意した」と報じられた。その後、「米当局は地銀への緊急融資制度の拡充など支援策を検討している」との報道も伝わった。金融システム不安に対する過度な警戒感が和らぐ中で次第に円売りが優勢となった。
(2):独3月Ifo企業景況感 予想に反して上昇
独3月Ifo企業景況感は93.3と予想(91.0)に反して前月(91.1)から上昇。Ifo経済研究所は「冬の景気後退の可能性はより低くなった」「一部の大手銀行の混乱にもかかわらず、ドイツ経済は落ち着きつつある」と報告した。前週末に急落した欧州の大手銀行株の反発も相まってユーロ買いが優勢となった。
(3):金融システム不安和らぎ ドル/円131円台後半へ上昇
前週末には一時3.55%付近まで低下した米2年債利回りが4.0%台を回復して上昇。金融システムを巡る不安が和らぐ中で米銀行株も上昇した。ドル/円はその後131.76円前後まで強含んだ。なお、米上院銀行委員会が翌日に行う銀行破綻と当局の対応についての公聴会で米連邦準備制度理事会(FRB)のバー副議長は「必要なら、金融機関の規模にかかわらず、すべての手段を使う用意がある」と発言する見通しだと伝わった。
27日(月)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:日足一目の雲下限を超えられるか
昨日のドル/円は終値ベースで約0.7%上昇。米長期金利の上昇を受けて一時131.76円前後までドル高・円安に振れた。米地銀ファースト・シチズンズ・バンクが、破綻した同業のシリコンバレー銀行(SVB)を買収すると発表したことなどから金融不安が一服。金融株主導で欧米の株価も上昇した。
本日は米上院銀行委員会が銀行破綻と当局の対応について公聴会を開く。米連邦準備制度理事会(FRB)で銀行監督を担当するバー副議長は「金融システムの安全性と健全性を維持するために、いかなる規模の金融機関に対しても必要ならあらゆる手段を活用する用意がある」と表明する見通しと伝わっている。これを受けて市場にくすぶる金融不安をさらに和らげることができるか注目されよう。ドル/円は130円台で値固めできるかとともに、昨日も上値を阻まれた日足一目均衡表の雲下限(131.95円前後)を超えられるかが見どころとなりそうだ。
注目の経済指標:米消費者信頼感指数
注目のイベント:要人発言
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1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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