主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年3月29日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼28日(火)の為替相場
(1):豪小売売上高は予想通りの伸び
(2):ベイリーBOE総裁 「信用環境を考慮する」
(3):米消費者信頼感指数 予想に反して上昇
(4):バーFRB副議長 銀行の規制・監督強化に意欲
▼28日(火)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:不規則な変動に注意/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
28日(火)の為替相場
期間:28日(火)午前6時10分~29日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):豪小売売上高は予想通りの伸び
豪2月小売売上高は前月比+0.2%と予想通りの結果であったが、伸びは前月(+1.8%)から鈍化した。
(2):ベイリーBOE総裁 「信用環境を考慮する」
英中銀(BOE)のベイリー総裁は議会証言で「信用環境がいくぶん引き締まりつつある兆候が一部に見られる。ただ、その面で決定的な展開は見られていない」とした上で「中銀は常に金融政策決定に際し信用環境を考慮する」と述べた。
(3):米消費者信頼感指数 予想に反して上昇
米3月消費者信頼感指数は104.2と市場予想(101.0)に反して前回(103.4)から上昇した。銀行を巡る不安が消費者心理にほとんど影響していないことがうかがえる結果となった。
(4):バーFRB副議長 銀行の規制・監督強化に意欲
バー米連邦準備制度理事会(FRB)副議長は議会証言で銀行の規制・監督強化に意欲を示し、「シリコンバレー銀行(SVB)に対するFRBの監督を巡り、内部審査に加えて外部の独立した審査を行うことは適切であり歓迎する」と発言した。同じく上院議会証言で連邦預金保険公社(FDIC)のグルーエンバーグ総裁も「1000億ドルを超える資産を抱える銀行が金融安定に及ぼし得る影響を明確に示した」と発言して銀行規制に前向きな姿勢を示した。
28日(火)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:不規則な変動に注意
昨日のドル/円は131円台を維持できずに反落。年度末に絡んだ本邦勢のドル売り観測などが重しとなった。NY市場序盤には130.41円前後まで下落する場面もあったが終値は0.5%安の130.93円前後だった。
本日も日足一目均衡表の雲下限や転換線が居並ぶ131円台後半は強い上値抵抗になりそうだ。一方で130円台前半の下値も堅いと見られ、月末・四半期末の接近で市場の動意が鈍る中、130.00円を割り込む可能性は低いだろう。金融システムを巡る不安が一服しており、為替オプションの予想変動率(インプライド・ボラティリティ)も低下しているため130円台後半から131円台前半を中心にもみ合う展開が予想される。
もっとも、本日はスポット取引の決済日が月末・四半期末・年度末の31日にあたることから実需フローの影響が強く出やすい。仲値公示(9時55分)やロンドンフィキシング(24時)の前後では不規則な変動に注意が必要だろう。
注目の経済指標:特になし
特になし
注目のイベント:要人発言
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※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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