この記事は2023年4月5日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=denisismagilov/stock.adobe.com)

2023年4月5日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

今週発表された米経済指標のISM製造業景況指数とJOLTS求人の結果はいずれも下振れたため、足元の米ドル/円はダウンサイドへの動きを強めている。

3月24日(金)から続いたアップトレンドは崩れたといえるだろう。相変わらずFRBはタカ派スタンスを維持しているが、金融政策はデータ次第としているので指標の弱さが目立てば早期の利上げ停止も現実味を帯びてくる。

本日5日(水)も米指標ではADP雇用統計や米ISM非製造業景況指数を控えており、特にISM非製造業は一昨日3日(月)に発表された製造業が悪化したので参加者の目線は下を向いている。

また、今週のメインイベントとなる7日(金)の米雇用統計はイースター休暇と重なり、欧米の参加者が減少するだけに、ヒゲが散見するような荒れた展開を想定している。

現在の為替相場の戦略やスタンス

しばらくは米経済指標に振らされるが、足もと低調な結果が目立っているので米景気後退が意識されている。欧米の金融不安は一旦落ち着いているとはいえ、火種はくすぶっており、悪い指標結果には敏感に反応しそうだ。

もちろん、データ次第なので偏った相場観は持てないが、円キャリーで米ドル/円、クロス円はややロングにポジションが寄っているほか、イースター休暇でマーケットが薄いこともあり、条件さえ整えば売りの仕掛けを狙っている投機勢はいるだろう。テールリスクかもしれないが準備はしておきたい。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。