外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2023年4月12日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼11日(火)の為替相場
(1):中国消費者物価指数 予想を下回る
(2):IMF 世界成長率予測を下方修正
(3):グールズビー・シカゴ連銀総裁 「積極的な利上げには注意が必要」

▼11日(火)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:米CPIの結果次第で大きく変動する公算/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

11日(火)の為替相場

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期間:11日(火)午前6時10分~12日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):中国消費者物価指数 予想を下回る

中国3月消費者物価指数(CPI)は前年比+0.7%と市場予想(+1.0%)を下回った。同生産者物価指数は前年比-2.5%で予想と一致した。中国経済は回復軌道にあるが、物価を押し上げるほどの力強さはないとの見方が出ていた。

(2):IMF 世界成長率予測を下方修正

国際通貨基金(IMF)は世界経済見通し(WEO)を発表。2023年の世界成長率予測を2.8%に下方修正(1月時点2.9%)した。2024年も3.0%に引き下げた(1月時点3.1%)。国・地域別では米国の2023年成長率予測を1.4%から1.6%へと上方修正。日本は1.8%から1.3%へ下方修正された。ユーロ圏は0.7%から0.8%へ、英国は-0.6%から-0.3%へとそれぞれ引き上げられた。その後、イエレン米財務長官はIMFと世界銀行の春季会合で「世界経済について否定的な見解をしすぎることはない」とし、「もっと前向きになるべきだ」と語った。さらに「引き続き堅調な雇用創出、インフレ率の緩やかな低下、堅調な個人消費など米経済が非常に好調に推移しているのは明らかだ。もちろんリスクは依然としてあるが、景気が悪化するとは想定していない」と楽観的な見通しを示した。

(3):グールズビー・シカゴ連銀総裁 「積極的な利上げには注意が必要」

米シカゴ連銀のグールズビー総裁は「インフレデータは引き続き非常に強い」としながらも「金融ストレスが実体経済に及ぼす潜在的な影響を評価する必要がある」との見解を示した上で「FRBは過度に積極的な利上げには注意する必要がある」と述べた。一方、これより前にはNY連銀のウィリアムズ総裁が「FRBがあと1回利上げに動くのは理にかなう」「小売売上高やCPIなどのデータに注目」 「インフレが低下してきたら利下げに動く必要も」と発言したことが伝わった。

11日(火)の株・債券・商品市場

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

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ドル/円の見通し:米CPIの結果次第で大きく変動する公算

昨日のドル/円は終値ベースで0.1%弱の小幅高。イースター休暇明けの欧州市場でドル売りが強まると132.98円前後まで下落したが、NY市場に入ると米長期金利の持ち直しにつれて133.80円前後まで反発した。米長期金利の上昇については、本日発表される米3月消費者物価指数(CPI)が上振れするとの警戒感が米債売りを誘った模様だ。

米3月CPIの市場予想は前年比+5.1%で、前月(+6.0%)からの鈍化が見込まれている一方、食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年比+5.6%と、前月(+5.5%)から加速すると予想されている。米連邦準備制度理事会(FRB)の多くのメンバーが金融政策の道筋はデータ次第とするスタンスを示しているだけに、市場はデータ(経済指標)に一喜一憂しやすい。ドル/円も本日は、米3月CPIの結果次第で大きく変動する公算が大きい。東京市場からロンドン市場にかけては様子見ムードが広がりそうだ。

注目の経済指標:米消費者物価指数

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注目のイベント:FOMC議事要旨

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神田 卓也
神田 卓也(かんだ・たくや)
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。

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