主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年4月20日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼19日(水)の為替相場
(1):英消費者物価指数は高止まり
(2):日銀 YCC修正に慎重との報道
(3):米ベージュブック 「全体的にはほぼ変わらず」
▼19日(水)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:135円台に定着できるか注目/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
19日(水)の為替相場
期間:19日(水)午前6時10分~20日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):英消費者物価指数は高止まり
英3月消費支出物価指数(CPI)は前年比+10.1%と、前月(+10.4%)から伸びが鈍化したものの市場予想(+9.8%)を上回った。これを受けて英中銀(BOE)の利上げ観測が強まるとポンドが上昇。ドルはポンドに対して下落したが、英長期金利の上昇が米長期金利にも波及したため、対円では上昇した。なお、ポンド/円はその後167.96円前後まで上値を伸ばして年初来高値を更新した。
(2):日銀 YCC修正に慎重との報道
「日銀は来週開く金融政策決定会合でイールドカーブ・コントロール(YCC)政策を修正することへの慎重な意見が行内に広がっている」とする関係者の発言が報じられると、円売りが強まりドル/円は3月10日以来の高値となる135.13円前後まで上伸した。ただ、日銀の修正見送りは織り込み済みとの見方から円売りは一時的で135円台に定着できなかった。
(3):米ベージュブック 「全体的にはほぼ変わらず」
米地銀が3月に破綻して以降、初めての米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表された。「全体的な経済活動はここ数週間ほぼ変わらず」「9地区は活動に変化がない、または僅かな変化だったと報告。3地区は緩やかな成長」とした。また、「いくつかの地区では、流動性に関する不確実性と懸念が高まる中、銀行が融資基準を厳格化したと報告」との記述もあった。
19日(水)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:135円台に定着できるか注目
昨日のドル/円は一時135円台を回復。米長期金利の上昇を受けたドル買いに加え、日銀の緩和修正観測が後退したことによる円売りで、3月10日以来の高値となる135.13円前後まで上昇した。その後134円台前半まで押し戻される場面もあったが、日米金利差の拡大を背景に押し目買いが入り134円台後半へと持ち直した。
この結果、終値で日足一目均衡表の雲を突破。本日のドル/円は135円台に定着できるか注目される。また、昨日上抜けた一目の雲上限(134.33円前後)が下値支持として機能するかにも注目したい。なお、本日は5・10日につき通常よりも多い実需フローが持ち込まれる公算が大きく、仲値公示の前後で売買が交錯すると見られる。海外市場では5月米連邦公開市場委員会(FOMC)のブラックアウト期間入りを22日に控え、ウォラー理事やボウマン理事など連邦準備制度理事会(FRB)高官の講演が多数予定されている。
注目の経済指標:米中古住宅販売件数
注目のイベント:米要人発言
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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