10月14日、英公共放送局『BBC』は『Price of Football 2014』を発表。プレミアリーグからリーグ2の全クラブにおける最低額チケットの平均価格は、この2年間で13%増加していると報じている。これは、同期間の英国内での生活費の上昇率が6.8%だったことを踏まえると、はるかに高い数値となっている。
プレミアリーグは、この2年間でチケットの価格が15.8%も上昇している。
アーセナルの場合、最高額チケットは97ポンド。これは全クラブ中、最も高い金額だがそれでも昨年の126ポンドよりも29ポンド安い。また、アーセナルはプレミアリーグ中、最高額シーズンチケットも販売しており2,013ポンドもする。同じくロンドンに本拠地を構えるチェルシーの最低額チケットの価格は50ポンド。これは、プレミアリーグの中で最も高い最低額チケット価格だ。
果たして、このチケット高騰は英国のインフレ率(消費者物価指数上昇率)と連動しているのだろうか?
実のところ英国のインフレ率は、燃料価格の急落により大きく減速している。英国統計局が10月14日に発表した9月のインフレ率は1.2%で、2009年9月以来5年ぶりの低水準に落ち込んでいる。それに対し、イングランドのサッカー観戦にかかる費用は12ヵ月前に比べて4.4%も上昇している。
つまり、チケットの価格上昇はインフレとは関わらず起きている現象と言え、チケットの高騰は各クラブの経営方針が価格に反映された結果だろう。
プレミアリーグの熱気ある応援スタイルを支えるのは、地元のサポーターたちだ。特に“労働者階級”が多くを占める英国のサポーター層において、チケット価格の高騰はかなりの重圧となっている。
BBCによると、プレミアリーグの最低額シーズンチケットを販売しているのは、実はマンチェスター・シティとなっている。価格は299ポンドとプレミアリーグで、最も安く、クラブの大きさからするとかなりお買い得と言えるだろう。
“金満クラブ”と揶揄されるシティだが、9月のアーセナル戦においてもアウェー観戦に赴くサポーターに対しチケットの半額ディスカウントを実施しており、地元のサポーター層を積極的に支援する方針が価格に表れている。実は、最もファンに優しいクラブと言えるのかもしれない。
(ZUU online)
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