10月中旬、ドイツ1部・ブンデスリーガに所属するサッカークラブ、バイエルン・ミュンヘンが2013-14シーズンの売上高を発表。売上5億2,800万ユーロ(約740億円)、前年比22%増を達成し、サッカークラブとしては世界最高の売上を記録したと複数の現地メディアが報じた。
今季も11月8日時点でリーグ戦無敗と、優勝街道を邁進するバイエルン。その成功を支える成長の要因とは――。
■2014シーズンは過去最高の売上高
10月に発表された決算は、売上5億2,800万ユーロ、そして税引前純利益が前年比250万ユーロ増の1,650万ユーロと素晴らしい内容だった。さらに、総工費3億4,000ユーロを費やした本拠地アリアンツ・アレーナ建設時の債務を10年も前倒しで完済。
グッズ売上も前年比2,220万ユーロ増の1億800万ユーロ(約143億円)を達成し、ユニフォーム販売枚数はバイエルン以外のブンデスリーガ全クラブ合計を超える120万枚を販売するなど、記録づくめな決算だった。
これにより、当初は2020年までに世界最高の売上目標を6年前倒しで達成。また、FCハリウッドとも揶揄される高給選手を数多く抱えるバイエルンだが、人件費の占める割合はむしろ減少した。
■売上増の原動力は『マーチャンダイズ』
バイエルンの売上高が伸びている要因は『マーチャンダイズ』にある。
サッカークラブの収入源は主に、入場料、放映権、そしてマーチャンダイズの三つに分類される。入場料収入はスタジアムの収容人数による制約、放映権収入はテレビ局による制約があるが、マーチャンダイズの場合は自社のマーケティング次第で伸ばすことが可能だ。
2012-13シーズン時のバイエルンでは、入場料収入が20%、放映権収入が25%、そしてマーチャンダイズ収入が55%と、マーチャンダイズ収入が過半数を占める。そのマーチャンダイズ収入自体も、前年比22%増を記録している。
同時期のレアル・マドリードでは、入場料収入が23%、放映権収入が36%、そしてマーチャンダイズ収入が41%となっており、成長率は前年比17%。比較しても、バイエルンの成長率が高いのは見て取れるだろう。
■ハリウッドが銀河系を凌駕する
デロイト監査法人によるクラブの売上を調査したレポート『Football Money League 2014』によると、バイエルンの2012-13シーズン時の売上高は、レアル・マドリード、バルセロナに次ぐ世界3位だった。
2005-06シーズンに同調査では8位だったバイエルンだが、年々売上高ランキングを伸ばしており、2012-13シーズンで初めてマンチェスター・ユナイテッドを抜き去り3位に躍り出た。
なお、2012-13シーズンのレアル・マドリードの収入は約5億1,300万ユーロであることから、次回の『Football Money League 2015』ではバイエルンがランキング首位に立っていることだろう。
(ZUU online)
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