この記事は2023年8月7日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=BrAt82/stock.adobe.com)

2023年8月7日(月)の8時時点に現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、全ての通貨が下落に転じ、ドルは全面高で引けた。

大手格付け会社のフィッチ・レーティングズが米国の格下げを発表し、サプライズとなった。米国の財務省からは、四半期定例入札の増額も発表され、米国債の需給悪化も意識された。

長い年限の米国債が軟調推移、金利の上昇もあり、ドル買いが続いた。センチメント悪化を反映して、クロス円がむしろ売られている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

先々週の中銀ウィークや先週の多くの重要経済指標の発表を終え、為替市場ではやや方向感を見出しにくくなっている。

先週1週間では多くの通貨の週足は長い上ひげか十字線をきざみ、目先の気迷いを反映する。米ドル/円は週間では上昇して終えているが、日足では高値圏から2本の陰線となり、反発力は乏しい。市場の不透明感を濃くしているのが先週の米国の格下げで、小規模な余震が続く可能性がある。

歴史的には、8月の米ドル/円は弱い傾向がある。株価などのリスク資産の動向次第だろうが、場合によっては米ドル/円やクロス円の調整が長引く可能性がある。米ドル/円の戻りは鈍いとみる。

今週は米ドル/円で139.00~143.00円、ユーロ/米ドルで1.0900~1.1100ドル、ユーロ/円で154.50~157.50円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。