この記事は2023年8月24日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2023年8月24日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日23日(水)の米ドル/円は144円台へと続落。ユーロ圏と米国の8月総合購買担当者景気指数(PMI)が悪化したことで米長期金利が急低下すると、145円台を割り込み144.54円前後まで下落した。
もっとも、PMIの悪化を受けた長期金利の低下を好感する形で欧米株が上昇しており、市場が世界景気減速を懸念してリスク回避姿勢を強めている様子はない。
世界で唯一のマイナス金利通貨である円を買う動きが一段と強まる公算は小さいだろう。
現在の為替相場の戦略やスタンス
昨日23日(水)の米長期金利の大幅低下については、一昨日22日(火)に10年債利回りが16年ぶりの水準まで上昇した反動と見られ、ドルの下落についても一過性と見るのが妥当だろう。明日25日(金)に米ジャクソンホールで行われる講演でパウエルFRB議長がタカ派姿勢を示すとの見方も根強い。
本日24日(木)の米ドル/円は144.20円付近を通る20日移動平均線をサポートに底堅い推移を見込むが、145.40円台の5日移動平均線はレジスタンスになる可能性があると見ている。
▽米ドル/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。