この記事は2023年8月23日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=ALEXSTUDIO/stock.adobe.com)

2023年8月23日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は146円を挟んだレンジ相場が続いている。高値圏での口先介入は、一時ほど頻繁に確認できなくなり、介入警戒で上値を抑えられている相場というわけではなさそうだ。

ただ、中国絡みの悪材料が先週相次いだことや、明後日25日(金)パウエルFRB議長講演が行われるジャクソンホール会議を控えていることから、積極的に円を売るプレイヤーが少なかったのかもしれない。

本日23日(水)欧米各国のPMIなど、ボラティリティが期待できるイベントは予定されているが、大きな方向感を探るのはジャクソンホール会議を見てからだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ジャクソンホール会議ではパウエルFRB議長が何を話すかがポイントとなりそうだ。現在話題になっている自然利子率上昇に言及するとドル高になる一方、これまで通り、データ次第といったスタンスであれば、ややドルが売られる展開となるだろうか。

とはいえ、ジャクソンホール会議を通過して「日銀の金融緩和・FRBの金融引き締め」の構図が一変することは考えにくい。パウエルFRB議長から「利下げ」を匂わすヒントが出ない限り結局は、円売り・ドル買いが肯定されるのではないだろうか。

あと気になるところで、中国不動産大手の経営危機から中国発の世界的なリスクオフ相場になる可能性は否定できない。関連ヘッドラインを横目で見ながらのトレードになる。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。