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前編では政府系の企業の例をご紹介しました。後編では圧倒的知名度・実績を誇る大企業を中心にお届けしたいと思います。
大企業の上場は関係する株主も多く、また金額の大きさからメリットも大きいため、株式の保有企業や取引先など関連する多くの銘柄に影響がでることが予想されます。

以下、2013年に上場が噂されている大企業とその関連銘柄のまとめをお届けします。


◉上場が見込まれる巨人達


過去のIPO銘柄の中でも、特に印象が強いのは2006年4月4日に上場したジェイテック<2479>ではないかと思います。なんと初値騰落率は772.7%となり、公募価格11万円が初値96万円にまで上昇しました。
また参考情報ですが、2004年に新規上場企業の初値が公募価格を上回ったか確率は98%ということです。こちらも驚きの数字でしょう。

以下、そのような夢のある値動きもあり得る大型上場の候補企業をご紹介します。

◯LINE

LINEは今年4月にNHNjapamから現社名に変更すると同時に、ゲーム事業を新設分割した「NHNジャパン」に移管しています。市場では、これが上場の布石ではないかとの観測が浮上しました。急成長企業だけにIPO実現なら注目度は抜群の大型上場でしょう。

LINEの株式は親会社であるNHNが100%保有しています。韓国の市場で取引されており取引には多少の手間がかかってしまいますが、それを補って余りあるリターンが見込まれるかもしれません。

【参考】

市場を賑わすLINE(ライン)上場説とその影響【前編】~急成長モデルの裏側を追う~
市場を賑わすLINE(ライン)上場説とその影響【後編】~ソーシャル王者達との比較と関連銘柄のまとめ~

◯西武HD

西武ホールディングスは再上場を目指します。具体的な準備に入っていますが、早期に再上場したい経営陣と、高値で売り抜けたい筆頭株主の投資ファンド、サーベラスの考えが一致していません。サーベラスによる公開買い付け(TOB)などで対立が続いていますが、両者の思惑は“再上場“で一致しており、近いうちの上場が見込まれ大型上場と言えます。

関連銘柄として、同じサーベラスが大株主である あおぞら銀行 <8304>が挙げられます。

◯日興アセットマネジメント

日興コーディアルグループの傘下時代、また三井住友信託銀行の子会社として上場を模索していましたが、不正会計の問題や市場のタイミング等々の関係で現在まで上場していません。しかし、同社のチャールズ・ビーズリー会長兼CEOは好況時には上場したいとの意向を示しており、近いうちに上場するのではないかと思われます。
三井住友信託銀行がおよそ91%の株式を保有しており、子会社の日興アセットマネジメントのIPOにより三井住友投資信託銀行の株価も上昇するだろうと考えられ大型上場としてきたいされています。

関連企業として三井住友投資信託の2012年度大株主の 三井住友トラスト・ホールディングス <8309>があげられます。

◯ジャパンディスプレイ(JDI)

ジャパンディスプレイはソニー、東芝、日立製作所の電機大手3社の中小型液晶事業を統合して今年4月に発足し、ソニー、東芝、日立が各10%ずつ出資しました。市場が急拡大するスマートフォン(多機能携帯電話)やタブレット端末向けの液晶パネルに特化しており、小型液晶パネルの世界シェアは1位です。2014年1-3月期の上場が見込まれ、大型上場として期待されています。

関連企業としては、もちろんその出資者である ソニー <6758>や 東芝 <6502>が挙げられます。中小型液晶パネルの世界シェア2位の シャープ <6753>も競合先として影響を受けるかもしれません。