投資信託は、あらかじめ定められた指数(インデックス)との連動を目指す「インデックスファンド」、指数を上回る成果あるいは指数に捉われずリターン拡大を目指す「アクティブファンド」の2種類に分けられます。
投資信託の名称に指数の呼称が含まれることが多いインデックスファンドは比較的判別しやすい一方、アクティブファンドかどうかを即時に見分けるのは難しいです。本記事ではアクティブファンドかどうか見分けるための4通りの方法について紹介します。
アクティブファンドとインデックスファンドの見分け方4選
【方法1】投資信託の名称で確認する
インデックスファンドの商品名称には、「インデックス」というワードや、「TOPIX(トピックス)」「日経平均(日経225)」といった、連動を目指す対象となる指数の具体的な呼称が含まれることがあります。そのような場合は大抵のケースでインデックスファンドであると考えて良いでしょう。
逆に、商品名称からインデックスファンドであることがすぐには判断できないようなケースでは、「その投資信託はアクティブファンドであろう」と当たりをつけることができそうです。ただし、商品の名称だけで正確に判断することはできないので、以下で説明する他の方法でも併せて確認することを検討しましょう。
【方法2】投資情報メディアで確認する
一般向けに公開されている投資情報メディアを見ると、投資信託に関する情報を確認することができます。証券会社や運用会社に限らず、業界団体や独立系投資情報サービス会社、さらにポータルサイト運営企業など多岐にわたる運営主体が、メディアを通じて、投資信託に関する情報を分かりやすく提供しています。
メディア上ではデータベース化された投資信託についての詳細情報を簡単にスクリーニングしたり、特定の投資信託に関する情報を閲覧したりすることができます。インデックスファンドかどうかについても掲載されていることが多いので、その情報を使えばインデックスファンドとアクティブファンドを見分けることができます。情報が網羅的に整理されているので、日頃から投資信託に関する情報源として利用すると良いでしょう。
一例として、投資信託運営を行う金融機関のほとんどが会員となっている一般社団法人投資信託協会が提供しているサービス「投信総合検索ライブラリー」では、約6000本(2023年9月10日時点)の投資信託情報がデータベース化されており、各投資信託がインデックスファンドかどうかという情報も確認することができます。
【方法3】公式サイトで確認する
投資信託の運用会社は、運用するファンドの商品内容について、自社の公式サイトで紹介しているケースがあります。
後述する交付目論見書は分量が多く読み込むのが大変ですが、公式サイトでは重要な部分を分かりやすく説明していたり、会社としての運用方針や運用実績、さらにファンドマネージャーのメッセージなどが掲載されていたりします。
公式サイトに掲載されている情報を一読すれば、その投資信託がインデックスファンドなのかアクティブファンドなのか見分けられる可能性は高いでしょう。
【方法4】交付目論見書で確認する
最終的には「交付目論見書」でファンドの目的や特色を確認するのが適した方法と言えるかもしれません。交付目論見書とは、投資信託の投資判断に必要な重要事項を説明した重要な書類です。投資信託の目的・特色や、投資リスク、運用実績など各投資信託とも同じ構成で重要事項が列挙されていますが、そこに記載されている内容を確認すると、投資信託の種類を判別することができます。
インデックスファンドの場合は、交付目論見書冒頭にある商品分類に「インデックス型」と表示され、ファンドの目的として「(特定の)インデックスに連動することを目指す」との記載があることが一般的なので、判別は容易です。
一方で、アクティブファンドの場合は商品分類欄に補足分類の記載がないことが一般的です。その上で、ファンドの目的や特色欄に「一般的な市場インデックスを上回ることを目指す」や「中長期的な信託財産の成長を目指す」といったインデックスと連動しないことを示す記載がある場合は、アクティブファンドであると考えて良いでしょう。
まとめ
アクティブファンドかどうか、投資信託の名称だけで全て見分けられることは難しいです。しかし、投資情報メディアや公式サイト、交付目論見書でファンドの目的や特色を確認すれば、インデックスファンドとアクティブファンドの見極めができるようになるでしょう。
※本記事は投資信託に関わる基礎知識を解説することを目的としており、特定ファンドの売買や投資を推奨するものではありません。
(提供:Wealth Road)