この記事は2023年10月11日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2023年10月11日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。
現在の為替相場の傾向や相場観
情報端末からはハマスとイスラエルの軍事衝突のヘッドラインばかりだ。イスラエル中銀の為替介入計画(ドル売り)が伝わってからはドル安圧力が強まったほか、スイスフランなどの安全通貨が選好されている。
原油価格も4%ほど上昇するなど中東の戦火がより大規模なものとなれば、リスクオフムードが拡大する可能性に留意しておきたい。
また、FRB要人からは追加利上げに消極的なハト派発言が続いているほか、日銀の政策修正に絡む思惑、149円後半からは介入警戒と米ドル/円は上値が重くなりそうだ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米ドル/円は上も攻め切れないが、下も底堅いので難しいマーケットになってきた印象。149円を中心に少し大きめのレンジ相場を想定して立ち回りたい。
あしもとの経済指標では明日12日(木)の米CPIがメインイベントになる。FRB要人からは追加利上げに消極的な発言が続いているため、事前予想通りインフレ鈍化が確認できれば追加利上げはなしというシナリオで進んでいくだろう。
来週予定されているパウエルFRB議長の発言でも、追加利上げについての言い回しに変化が出てくるのではないかと考える。
▽米ドル/円 の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。