この記事は2023年10月14日に「CAR and DRIVER」で公開された「新型『デリカミニ』、新型『トライトン』、新型『エクスフォース』が「2023年度グッドデザイン賞」を受賞」を一部編集し、転載したものです。


三菱自動車の、新型軽スーパーハイトワゴン『デリカミニ』、新型1トンピックアップトラック『トライトン』、海外市場のみで販売している新型コンパクトSUV『エクスフォース』が、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2023年度グッドデザイン賞」を受賞した。

新型『デリカミニ』、新型『トライトン』、新型『エクスフォース』が「2023年度グッドデザイン賞」を受賞
▲新型『デリカミニ』、新型『トライトン』、新型『エクスフォース』が2023年度グッドデザイン賞を受賞

グッドデザイン賞は、1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を発端とする、日本唯一の総合的なデザイン評価・推奨の運動だ。これまで60年以上にわたり、デザインを通じて日本の産業や生活文化を向上させる運動として展開され、のべ受賞件数は50,000件以上にのぼる。今日では国内外の多くの企業や団体などが参加する世界的なデザイン賞で、グッドデザイン賞受賞のシンボルである「Gマーク」は、すぐれたデザインを示すシンボルとして広く親しまれている。

三菱自動車は、力強さと創意工夫を表す「Robust & Ingenious」をデザインフィロソフィーとし、三菱自動車らしいデザインの創造に取り組んできた。ダイナミックな力強さや堅牢さ、機能に裏打ちされた本物感を大切にしている。『デリカミニ』『トライトン』『エクスフォース』の新型車3車種では個々のデザインコンセプトを掲げながら、このデザインフィロソフィーに基づく一貫した三菱自動車らしさを実現していることが評価され、この度の受賞に至った。

新型『デリカミニ』、新型『トライトン』、新型『エクスフォース』が「2023年度グッドデザイン賞」を受賞
▲新型『デリカミニ』

新型『デリカミニ』は、広々とした室内空間と力強い走りを融合させたミニバン『デリカ』の名を冠した軽スーパーハイトワゴンだ。デザイン面においては「DAILY ADVENTURE」(日常に冒険を)をテーマに、『デリカ』らしい力強い走りを予感させるSUVならではのスタイリングと、アウトドアから日常使いまで利便性に優れた機能的なインテリアとした。

■審査員評価コメント
頑丈な道具のような、引き締まった力強い印象を与える外装デザインは、同時に、上部がカットされたリング状のヘッドライトを中心に、愛嬌のあるキャラクター性を与えることにも成功している。ボディカラーにも工夫が感じられ、冒険心をくすぐる大胆さと現代的な印象をうまく両立させている。内装デザインも、外形によくマッチした質実剛健な印象にまとめられており、外装カラーを取り込んだウィンドウ周りは、遊び心も感じさせる。

新型『デリカミニ』、新型『トライトン』、新型『エクスフォース』が「2023年度グッドデザイン賞」を受賞
▲新型『トライトン』

新型『トライトン』は、世界中のさまざまな天候や路面において、安全・安心で快適な走りを実現する三菱自動車らしさを凝縮した1トンピックアップトラックだ。一部の国・地域では『L200』として販売している。デザインコンセプト「BEAST MODE」(勇猛果敢)のもと、ピックアップトラックに求められるタフさや力強さに加え、三菱自動車らしい堅牢さを持ちながら俊敏さも併せ持つ堂々とした佇まいを表現し、インテリアではプロフェッショナルユースを意識、実用性を高めた。日本では2024年初頭に発売予定だ。

■審査員評価コメント
ASEANや中南米をメインマーケットとしたピックアップ。現地では仕事の相棒やレジャーのパートナーとして、乗用車にはない力強さ、他の商用車とはひと味違う遊び心が求められる。存在感あふれるフロントマスク、LEDを活用した個性的なライティング、水平基調のシルエット、スクエアなフェンダーなどからなるスタイリングは、その要求にしっかり応えているし、ブランドアイデンティティも明確に伝わってくる。そのうえで広いキャビン、機能的なインパネ、低い荷台など使いやすさも追求しており、荷台内側をカバーするなど作りの良さも目立つ。

新型『デリカミニ』、新型『トライトン』、新型『エクスフォース』が「2023年度グッドデザイン賞」を受賞
▲新型『エクスフォース』

新型『エクスフォース』は、海外市場のみで販売している、取り回しの良いコンパクトなボディサイズでありながら、広々とした居住空間や多彩な収納スペースなどの快適性・実用性を両立するとともに、さまざまな天候や路面において安全・安心の走破性を実現するコンパクトSUVだ。「SILKY & SOLID」をデザインコンセプトとし、スタイリッシュかつ力強い本格的なSUVデザインのエクステリアと、先進感のある洗練されたインテリアとした。

■審査員評価コメント
力強い前後フェンダーの造形を核に、コンパクトなサイズながらも、マッシブさを強く感じさせる外形意匠は、ヘッドライトやリアコンビランプの造形とも相まって、先進的なSUVの魅力を放つ意匠にまとめ上げられている。内装は、よく整理された構築的な造形と、色や素材、表面処理などCMFの練り込みにより、外形に見合った高揚感を創出することに成功している。内外装共に、ディテールに六角形のモチーフが用いられていることも、車両デザイン全体の統一感をもたらすことに貢献している。

Writer:横田康志朗


(提供:CAR and DRIVER