ウイスキー「嘉之助」リリースまでの歩み

ウイスキー「嘉之助」リリースまでの歩みを語るうえで、米焼酎「メローコヅル」は切っても切り離せない関係です。

失敗から成功への逆転物語ともいえるリリースまでの歩みは、嘉之助氏の「メローコヅルを世界に」という強い思いが「シングルモルト嘉之助」として実現した証しといってもよいでしょう。

きっかけは「メローコヅル」の商談失敗

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(画像=「whiskeen」より引用)

ウイスキー「嘉之助」誕生のきっかけは、「メローコヅル」の商談失敗でした。

嘉之助氏は「焼酎の世界を世界に広めたい」という熱意を持っており、1957年に樽貯蔵の米焼酎「メローコヅル」を発売しました。

「メローコヅル」は全量オーク樽熟成を強みとし、国内から海外への宣伝販売も積極的に行っていたそうです。

しかし、日本独自の蒸留酒は当時の海外消費者に伝わりにくかったようで、残念ながら「メローコヅル」を世界に発売するという商談は失敗に終わりました。

嘉之助氏は商談失敗にめげず、世界で親しまれているウイスキー製造へ転換。

世界の人々から自社の焼酎に興味を持ってもらうための一石と考え、これがウイスキー「嘉之助」の誕生につながっていきます。

ウイスキーのノウハウを求め本場スコットランドへ

その後、嘉之助氏はウイスキー文化とノウハウを学ぶため、若手技術者と共にスコットランドへ視察や研修に赴きます。

スコットランドのウイスキー製法と100年以上にわたる焼酎造りのノウハウを融合させ、独自の製法と設備の構想を練ったそうです。

そして、2017年には嘉之助蒸溜所の稼働が始まりました。

「シングルモルト嘉之助」誕生

「メローコヅル」の樽貯蔵の技術を活かして独自性を追求し続け、2023年1月に待望の「シングルモルト嘉之助」を発売しました。

「シングルモルト嘉之助」の発売に先駆け、限定ウイスキーやニューボーンも複数リリースされています。

今後はグレーンウイスキーやブレンデッドウイスキーの販売が計画されているそうで、新たなリリース情報が待ち遠しいですね。